うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

アトリエ・カーグとバンドクラブと、【ただし、我々にではなく、我々が彼らに対してもつ関心に関心を抱きはじめるのである。】


 今回は、楽器のパンフレットを見て描いて頂きましたが、素敵な作品が沢山出来ました!
こちらは、直樹君の作品です!

 こちらは、きんちゃんです!完成はもっと色鮮やかでした。

 ゆうこさんは、迫力がありました!

 はるくんは、落ち着いて描いていました。

 おかもっちゃんは、体調も良さそうで良かったです!
まだまだありますが、これくらいにさせていただきますね。





 バンドの方は、新曲の『夢の中へ』は素敵な雰囲気に仕上がっていて、びっくりしました!
東京ブギウギは、まだまだ練習が必要ですが、何人かはしっかりと歌っておられましたので、そのうちに歌えるようになると思われます!



 早朝に車を置きに行き、マックで2時間くらい粘って(笑)(コーヒー2杯で)本を約30ページ読みました。下記は、打ち込みながら読んでいた箇所です。


 がんがん、大事で重い言葉が胸に突き刺さります......。

『セラピストに対して愛着が形成されてきたら、それは両親への関係の代理とは見なされない。むしろそれは、実際の父母との重要な関係に帰っていく途上の現象と見なされる。』


 下記の”精神分析的解釈をする人以上の存在”って?まだ、自分には分かりませんが、それ以降の理解は出来ていると思われるので、頑張ってみる価値はあるように思っています。相当頭を使わないとできませんが.....。 
 

『セラピストは精神分析的解釈をする人以上の存在にならねばならない。我々は人間的感情やコミュニケーションの世界に彼らを”引き出す”活動をしなければならない。あるいは、彼らに私的で自閉的な世界よりもこの世界のほうが実際面白いのだということをわからせる必要があるのだ。』




◆治療技法


〜社会的関係は障害は中核的原因ではなくて、中核的症状だとも考えている。〜

このアプローチの精神分析的特徴

第一の要素である精神分析的治療には、以下の三つの特徴がある。

(a)治療セッティングの規則性と恒常性

(b)転移の利用

(c)逆転移の利用

発達研究者と乳幼児観察者は、認知やコミュニケーションの技能が養育者との情緒的関係から発達してくるという点で同意している。〜


心理療法のセッティング
 治療の予約時間を規則的に取り、セッションを行う場所を一定にすることは、精神分析的な治療形態をとる場合、すべての患者の回復にとって重要である。このことは、とりわけが自閉症患者には大切である。というのは、安全で予測可能なセッティングが、しばしば、最初に彼らの関心を引き、魅力的になるからである。
 植物が〝植えられる”必要があるように、彼らも最初は根づいて、そこから成長しはじめるのだろう。親や教師は1回に数時間、これらの子どもたちと関わらねばならない。そしてどのような接触においても、特別のストレスと緊張が強いられる。セラピストの特別訓練においては、不安、絶望、退屈といった強い感情に気づきましたそれに耐えることが含まれる。彼らの役割は、それらの感情状態にとどまり、それを避けないでいることである。50分の時間制限は構造を形作るので、セラピストは強い原初的な感情が顕現してきたときに、患者がそれに対処するのを助けることができる。こうした感情は、彼らが自閉的な心的状態から抜け出てこようとするとき、つまり、彼らが通常の人間の弱さや不完全さに耐えられなくなるとき、非常に強くなる。



◎転移
 セラピストは転移(患者のセラピストへの態度や関係をとり方)を、それを通して患者の対人関係を見るレンズのように利用する。患者のセラピストに対する関係がよい方向に変わり、セラピストに対して愛着が形成されてきたら、それは両親への関係の代理とは見なされない。むしろそれは、実際の父母との重要な関係に帰っていく途上の現象と見なされる。患者が情緒的コミュニケーションの能力を身につけていくと、両親がその子をより養育しやすくなる。〜



逆転移
 逆転移とは、患者の感情によってセラピストに喚起される反応だと考えられている。しかし、たいていの自閉的な患者の問題は、関係の欠落、コミュニケーションに役立つような感情表出の欠如である。一般に、我々は他者の意図や心の状態を〝読む”ことができる。しかし、自閉症者の意図や行為の意味を確かめようとすると、我々はしばしば゛意味がないのでないか゛という感覚に襲われる。この経験は、我々をまごつかせ、疎外し、混乱させる。互いに対する好奇心や関心といった心的要素が失われてしまうのだ。自閉症の子どもは、生物と無生物を識別する能力をもっていないか、あるいは、関心がない。その結果を我々のほうでも自閉症者の心の存在を認めにくくなるのだ。セラピストは精神分析的解釈をする人以上の存在にならねばならない。我々は人間的感情やコミュニケーションの世界に彼らを”引き出す”活動をしなければならない。あるいは、彼らに私的で自閉的な世界よりもこの世界のほうが実際面白いのだということをわからせる必要があるのだ。逆転移の利用によって、セラピストは自分のごく小さな変化を引き起こすことがあるのに気づく。そして、それによって、より積極的に患者に関われるようになるのである。セラピストは二人のための心を、二人のためのエネルギーを、二人のための希望を、二人のための想像力をもたねばならない。患者はしだいに関心を抱きはじめる。ただし、我々にではなく、我々が彼らに対してもつ関心に関心を抱きはじめるのである。