うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

ねこさんと、掛け軸と、やっぱり335と、【匂い恐怖症の作り方】(匂いの人類学より)


今日は、ダメージの無い?夜勤明けでしたので、会議のレジメなど作っていました。
眠たそうな、ねこさんに見守られながら(笑)
 少しずつ書類を片付けてはいますが、月末になるといつもの仕事がやってきます.....。


 年末チャリティーで売れなかった? 飾ってもらえなかった? 掛け軸を広げて、玄関でお薄を頂き、しゃきっとして仕事に向かいました。
 4日くらい前に買った3個100円のお餅(笑)お腹、大丈夫か(笑)
一応、絹本、肉筆ですが......。


 関係ないですが、ギターも少し、今日はジミヘンばかり弾きました。
やっぱり自分にしっくりくるのは335だなと思いながら弾いていました。ネックの太さや、握り具合が自分の手にはしっくり来ます。
 銭湯や温泉に行ったら、絶対335番の靴箱やロッカーにいれます(笑)が、そのくせ、Room 335は、さわりだけしか弾けません(笑)




 タスティンも少し読みましたが、『匂いの人類学』も、中々捨てがたい?ものがあり、また、アップしてしまいました。
思い込みで仕事をしてしまうこともありますね!気をつけたいところです......。
 下記を読ませていただき、本当にそう思いました。


『匂いに結びついた不快症状は誤解の温床だ。症状を起こした原因がまったく別にあったとしても、特定の匂いが原因だったと思い込めば、それを嗅いだだけで苦痛を感じるようになる可能性が高い。ヴァン・デン・ベルグは、匂いが誘発する不快症状の先触れは、過去に曝露した匂いよりも、むしろこうした思い込みであることを見出した。匂いに対する誤解は病因になるうる。思い込みには匂いよりも威力があるのだ。』


 日中での話を聞き、遊びがどんなに大事かを理解していただくには、大変な努力がいるなと、思いました。
プレイセラピーは、重度の方ほど、大事なものだと感じています。前言語的・前概念的な方々に、頭ごなしにあれしろ
これしろといっても、余計に問題行動が出るだけだと思います。
 次回は、タスティンのカプセル化が、アップできたらいいなと思っています。

第5章 味覚と嗅覚
匂い恐怖症の作り方
 オメル・ヴァン・デン・ベルグは病人を作っている。ベルギーのルーヴェンス大学の研究者である彼は、一時的な生理的苦痛(ただし害のない)を引き起こす確実な方法を開発した。空気中の二酸化炭素濃度を高めるという、単純だが不快な結末をともなう方法だ。二酸化炭素濃度の高い空気を吸っていると、二〇秒ももたないうちに、胸苦しさ、息苦しさ、動悸、発汗、のぼせ、不安感を感じる。二酸化炭素を正常の濃度に戻せば、症状はすぐに消える。
 ヴァン・デン・ベルグ二酸化炭素を使って、匂いに嫌悪感を抱く心理機構を研究している。まず、ボランティアは二酸化炭素濃度を高めた匂いつきの空気を吸い、一般的な不快症状を経験する。そして、その翌日には、匂いつきのふつうの空気を吸う。すると、ボランティアは再び同じ不快症状を――反応を引き起こす物理的根拠が存在しないにもかかわらず――経験する。パブルフの犬はベルの音でよだれをたらすように条件づけられたが、ヴァン・デン・ベルグの被験者は匂いを嗅ぐと気分が悪くなるように条件づけられたことになる。驚くべきことに、匂いを嗅いだことで身体的苦痛の症状がひとつでも現われれば、それが体調不良の誘因となる。ヴァン・デン・ベルグはこの過程を、それが連合学習(生物が環境に応答する基本過程)の一種であることから、“症状学習”と呼ぶ。症状学習は、ユーカリのようなすがすがしい芳香よりも、アンモニア酪酸のような悪臭を使ったほうがうまくいく。
 学習した嫌悪感には、ある匂いから別の匂いへ伝播するという特徴もある。この過程を刺激汎化という。たとえば、ヴァン・デン・ベルグアンモニアの匂いで条件づけした被験者は、その後の実験で酪酸(臭い足の匂い)のような別の悪臭を吸ったときにも不快症状を経験したが、柑橘系の香りのように、まったく異なる匂いには反応を示さなかった。匂い刺激に対する反応が汎化しうるのは、最初の実験から一週間以内だ。つまり、苦痛を引き起こす匂いに短時間曝露したあとの数日間は、心理的に、別の匂いにも反応しやすくなる。
 だが、ある匂いに対して抱いた嫌悪感が、似た匂いに対して汎化しうるなら、心理的な連鎖反応が起こるはずではないか? どうして、のべつ吐き気をもようしている人がいないのだろうか?それは、消去という現象が起こっているからだ。通常の二酸化炭素濃度で不快症状を引き起こす匂いを繰り返し嗅いでいると、やがては脳が条件反射を忘れ、徐々に反応が起こらなくなる。匂いを嗅いでも症状が現われなくなると、反応が消去されたと言える。心理療法士はこの現象を使って,蜘蛛恐怖症や閉所恐怖症などを治療する。これを系統的脱感作法という。
 条件反射は悪臭に対して起こるのがふつうだが、兵士の遺体回収作業とコロンの話からもわかるように、良い香りであっても症状を引き起こすことがある。それほど劇的な状況でなくても、適当な心理的“スピン(先入観)”を持てば、芳香でも不快症状が起こる。ヴァン・デン・ベルグの別の実験では、被験者は、化学汚染とMCS患者に関する小冊子を読んでから実験に臨んだ(文章は環境保護主義者のウェブサイトから抜粋した)。すると、二酸化炭素に起因する芳香に対する不快症状は、悪臭の場合と同様に、パンフレットの否定的なスピンによって増幅された。つまり、良い香りであっても、たとえば、それを発する化学成分が有害だと思い込めば、学習した不快症状の誘因となるのだ。ヴァン・デン・ベルグに言わせれば、これは皮肉ななりゆきだ。「環境汚染に対する警告や反対運動は、自然環境に重要かつ有益な効果をもたらす反面、同環境下の化学物質に起因する症状の発現、MCSや社会原因性の集団疾患などの蔓延を、意図せず助長する可能性がある」。要するに、あまりびくついていると体を壊しかねない。
 匂いに結びついた不快症状は誤解の温床だ。症状を起こした原因がまったく別にあったとしても、特定の匂いが原因だったと思い込めば、それを嗅いだだけで苦痛を感じるようになる可能性が高い。ヴァン・デン・ベルグは、匂いが誘発する不快症状の先触れは、過去に曝露した匂いよりも、むしろこうした思い込みであることを見出した。匂いに対する誤解は病因になるうる。思い込みには匂いよりも威力があるのだ。〜