うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

こんなお正月飾りもあり?【スキーマ療法の四つの治療戦略】


 年末に自宅の玄関に、何かの袋が飛んできていました。飛ばないようにシャベルを乗せたら何となく良い感じ(笑)残りの松の枝とまつぼっくりを乗せてみました!
 来年はこれを使わせて頂こうかなと思っています(笑)真剣に物を配置します!

 今日は早番と夜勤で明日も明けのない夜勤.....。親分のシフトミスです(笑)
 早番終了後、神戸館さんで碧南在住の副理事長と会い、法人の話などさせて頂きました。2月の職員懇親会にも来て頂けることになり、皆さんの前で少し話をして頂けると良いですね。
 事務仕事が山積しています......。
 

 スキーマ療法(昨日はスキーマーって打ち込んでいましたが....)に、どんどん嵌まって行きそうです(笑)次回本を購入させて頂くときには、2冊は伊藤絵美先生の本にさせて頂きます。現場にピッタリな技法かも知れませんね!精神分析の勉強を少しだけかじったので、良さが分かるのでしょうか?クライン⇒ウィニコット的な感じもしています。
 自分も遅ればせながら、スキーマ療法祭りに参加したくなりました(笑)
『セラピストは対等なメンバーではなく「親」的な立場を作り、養育的にクライアントに関わります。そしてクライアントの内なる「傷ついた子ども」を育んだり、クライアントを傷つける「懲罰的な親」を撃退したり、「ヘルシーアダルトモード」の見本を見せたりすることで、クライアントが再養育されるように関わっていくのです。』

 こちらのくだりは、ウィニコット的な感じがしました。勉強不足でしょうか(笑)
サリヴァンは親と言うより、同胞になるやり方のように感じていますが、クライアントさんによって使い分けが必要そうですね。フロイトがマッチする方、クラインがマッチする方、ウィニコットがマッチする方、ラカンが、ビオンがマッチする方が居られるように思われます。
(あくまで精神分析の方から見た言い方ですw)

  スキーマ療法の四つの治療戦略】 
  スキーマ療法には四つの治療戦略があります。(図37)。CBTを拡張したものなので認知的技法と行動的技法はCBTと全く同じです。プラス、体験的技法ないしは感情的技法というものが挙げられていますが、これはよりイメージや感情を喚起するような技法を多く用いるという意味です。ただし誤解をしてはならないのは、CBTでも感情や体験は非常に重視するということです。スキーマ療法では過去の傷つき体験を扱うので、さらに感情や体験が強烈になるというふうに理解してください。

 スキーマ療法ならではの治療戦略は四番目の治療関係にあります。CBTでも治療関係は重要ですが、それは先ほど述べた「協同的実証主義」という関係性です。セラピストとクライアントがチームメンバー同士で対等な関係を作り、一緒に問題解決しようという関係性でした。一方でスキーマ療法では「治療的再養育法」という関係を作ります。セラピストは対等なメンバーではなく「親」的な立場を作り、養育的にクライアントに関わります。そしてクライアントの内なる「傷ついた子ども」を育んだり、クライアントを傷つける「懲罰的な親」を撃退したり、「ヘルシーアダルトモード」の見本を見せたりすることで、クライアントが再養育されるように関わっていくのです。


【治療的再養育法】
 治療的再療育法はもともとの用語は「limited reparenting」です。この用語こそ翻訳で一番悩みました。Limitedは直訳すれば「制限された」ですから、言葉だけを正確に訳せば「制限された再養育法」ということになります。が、このlimitedは実際には「治療的な制約」のことを指しています。セラピストは治療という制約のある環境の中で精一杯クライアントの親になる、というイメージです。当然のことながらクライアントの本物の親になることはできません。一緒に暮らすこともできないし、出かけることもできません。だけれども、治療セッションという非常に限られた空間と時間の中で、精一杯クライアントのママとして、時にはパパとして、養育的に関わっていくという意味なんです。だからここは思いきって直訳することにして「治療的再養育法」と訳しました。今ではそれでよかったかな、と思っています。
 重要なのはスキーマ療法に入るときに、治療的再養育法についてもきちんと心理教育をするということです。セラピストがどういう気持ちでどのように関わるのか、ということを予めきちんと伝えておくことが必要です。「スキーマ療法では、セッションの中で、私はあなたのママになったりパパになったりする。そういう気持ちで接していくからね。それを“治療的再養育法”って言うのよ」ということをちゃんと説明した上で、養育的に関わっていきます。
 モードモデルの用語を使うと、セラピストはヘルシーな親としてクライアントに接する。そしてそれはそのまま「ヘルシーアダルトモード」のモデルとして機能する。クライアントはヘルシーな親に癒されたりしつけられたりしながら一方で「ヘルシーアダルトモード」のモデルを自分の中に取り込んでいく。これは実際にやってみて非常に手ごたえを感じています。
 一つ例を挙げましょう。クライアントが涙や鼻水を流したときのティッシュの出し方です。CBTのセッションの場合、クライアントが涙や鼻水を流したら、私はティッシュを箱ごとクライアントに差し出します。そして使い終わったティッシュは、今度はゴミ箱を差し出してそこに捨ててもらいます。一方スキーマ療法の治療的再養育法の場合、ティッシュの箱ではなく、私が直接ティッシュを取ってそれをクライアントに手渡しします。だって親だったら泣いている子どもにそうするでしょう?そして涙と鼻水でぐちゃぐちゃになったティッシュを私が直接素手で受け取って、私がゴミ箱に捨てます。どうやってことないような違いに見えるかも知れませんが、こういった違いが実は大きいのではないかと考えています。こういった小さな再養育的な関わりがクライアントに響いているのではないかと思うのです。