うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

アトリエ・カーグとバンドクラブと、ビオン入門


 今日のカーグは、親分が東京で買ってきた中国の雑誌と

 ギターを描いて頂きました。

 おかもっちゃんが描くと、ギターもこのようになります!
来月は大きな紙に描いていただこうと考えています。

 直樹君は中国の雑誌を見て、紫のページに何かを感じて紫のものばかり描かれていましたが、龍君は女の子の写真を見てこちらを描かれました。真っ赤というのも中国らしいですね!

 ゆうちゃんはデザインを見たのでしょうか?
可愛いですね!

 晴君は大好きな車と、台風が近づいているので、雨雲と雨を描きました!来月完成させるとのことです。

 まさくんは夏らしい配色でした。







 バンドクラブは、秋に開催される、障がい者の文化祭(全国障害者芸術・文化祭あいち大会12月9日〜12月11日美術・文芸展は12月3日〜12月11日)が、今年は愛知県であるので、B-Sproutもエントリーしたので、その練習をさせて頂きました!少し緊張感が出て良かったです!



 カーグの日は、車を置くのに困るので(機材や画材が結構あるので)早めに行き、近くのマックでコーヒーを飲みながら本を読んで待機しています。
 『クライン派の発展』は分厚すぎ持ち運べないから、ちょうどビオンに入ったので、前回理解できずに終わってしまていた『ビオン入門』勇気を出して(笑)読み始めました。
 その中からのアップです。
 フロイトは天才、クラインは秀才、ビオンは宇宙人ですね(笑)
自分はその3名について勝手に(笑)いつもそう思っています。(笑)
 難解といわれるH,S,サリヴァンの方が、自分的にはまだ理解しやすいしウィニコットには、人間を感じ取れます(笑)この二冊を読み終わったら、ウィニコットの『児童分析から精神分析へ』を読みたい(笑)と思っています。梅原猛さんの本は、精神分析の本を読み疲れた時に、開かせて頂くつもりです。


『ビオン入門』

監修者まえがき
〜その最も基本的な真髄について私の所感を二つだけ述べるにとどめたい。その一つは、不可知、不確定と知りながら、しかも不可知、不確定の知に耐える能力を自我の強さとみなすBion の人間観である。このBion の人間観を納得することなしには、基底的想定論も幻覚心性論も、彼の説く治療態度も、心底からは理解しえないだろう。しかも、「断念の術を学べば、人生はけっこう楽しいものだ。」というFreud の人間観と、どうしても私はBion のそれを比較してしまう。そこにはきわめて共通した人間の心(心的装置、心的機能)の有限性への洞察がある。精神分析はこの洞察と断念を真に自分のものにする以上の何事もをなすこともできない。
しかし、Freud の場合、それに到達する道は、対象喪失に対する「悲哀の仕事」(mourning work )であった。(小此木啓吾対象喪失』中央新書)。私は、Freud精神分析の源泉は、まさにこの体験にあると考えている。ところがBion の場合には、悲哀の仕事の中で、断念すべき、意味をもった対象が成立する以前の、つまりまだ意味そのものが形成される以前の混沌の中に投げ出された状態に耐える自我の強さをわれわれに要求している。まさにそこから思考の仕事(thought work )がはじまる。つまりそれは、母の胎内から突然この世に裸のまま投げ出された乳児のごとき状態である。その時、交流してくれる母をもたぬ乳児は、出生以前の見えても見えず聞いても聞こえず、混沌とした複数の物それ自体(things in themselves )の中で心的な痛みさえも痛みとして体験しえないような自閉的な世界を作り上げてこの不気味な外界に適応するほかない。つまり心的には生まれないままでくらすことになる。




第1版まえがき
〜Bionの優れた価値の一つは、精神分析の理論と実践を新しい次元の中に位置づけたことである。すなわちFreudとMelanie Kleinの最も貴重な古典的業績を保持しつつ、異なった観点(あるいは頂点)からそれらに接近したことにある。Bion はFreud とMelanie Klein の業績に、新鮮さと独創性を付与し、硬直的な枠組と古臭い常套文句を捨てるようにと精神分析家を励まして、新たな態度をとるように刺激する。かくして新たな精神分析的思考への道が切り開かれたのである。Bion の仮説が持つ豊富な内容、広い眺望、そして彼のモデルが持つ柔軟性と共に、「記憶や欲望なしに」観察し、探求をするべきだという彼の勧めは、おそろしく魅力的であるが同時に、ある不確実さを招来する。しかしこのことが実に、創造力、常識、直感の発展を増進させ、探求者がいわば「常に新しい発見ができるように」助けるのである。