うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

サリヴァンのパーソナリティの発展の研究と、フロイトの心理的性的発達論の発達段階

 すきを見ては(笑)本を読ませて頂いていますが、頭が悪いので理解が浅くて申し訳ない気がしています。(読んでくださっている方々やサリヴァン先生に)
 親分が良く口唇期や口唇コンプレックスと言っているので、今日読ませて頂いた箇所が、どんぴしゃでしたが、アップさせて頂きたい文章が沢山あり(自分の記憶に刻みこむためにも)ましたが、これくらいにさせて頂きます。

 最後の方に、引用させて頂いた、サイコタムさんの文章にもありますが、『リビドー発達論に基づく精神病理学のモデルは、古典的な精神分析において画期的な理論とされましたが、科学的根拠がなく、エビデンス・ベースドな精神医学においては用いられることはほとんどありません。』だとか『刺激⇒反応』の時代は終わったとか、良く言われますが、本当にそうなのでしょうか? ロックを演るときに、そのルーツであるブルーズを学習するのはより理解を深めることを思うと、フロイトサリヴァンを学習することは、同じ意味を持っていると思われますし、なにより福祉の現場にいて、『刺激⇒反応』は、その方に合ったアプローチを見つけることにより、まだまだ現役だと思っています。





分裂病は人間的過程である』5,分裂病における悪性度の基準試案より

 〰パーソナリティの発展の研究は、ちょっと見たところでは、そんな妙なといいたくなるような結論(暫定的結論ではあるが)にわれわれを導いてきた。分裂病患者は、肯定形の(こうではない、ああでもないという否定形ではなくて:訳者)データーを豊富に提供してくれなかった様で、これがなくてはどうにもならないから、彼ら(のパーソナリティ発達)はまったくの思弁に委ねられてきた。さて、われわれは、人間という有機体を、まず第一に、純粋に快楽試行的な過程として考えるようになった。誕生後最初に行ういくつかの行為は、不快感を起こさせている欲求を満足させてやるものとなる傾向があって、満足は快であり、その報いとして睡眠という静穏にはいらせてくれる。横紋筋は、欲求に満たされない部分がある限りは緊張を続け、末梢神経からの刺激も維持される。欲求が消えると、筋弛緩が起こり、知覚経路を通じての意識の外界との接触もほとんど完全に消える。化学的(など)の欲求が積み重なってくると、神経の緊張的成分は、次第に増大し、ついに緊張が睡眠を中止させるまでに至って、それに伴い、知覚経路は外界からの刺激を再び通過させるようになり、しかるべき場所の筋肉系の協調活動も回復する。「口唇コンプレックス」を初め、他の箇所でも、ある種の活動がすでに起こっている。これは口唇帯の外界との相互作用の非常な重要性を思わせる。私は「初期分裂病における情動経験の研究」において、口唇周囲の領域のかたちが重要であって、ここに衝動、なかでも持続的な傾向性が表現されていると強調しておいたが、その後、口唇周囲の筋肉系のトーヌスの変化によって表現される、この持続的傾向性は一般に、快楽指向的などというより社会的な性質の傾向性であると思うようになった。医師をはじめとする重要人物との関係における患者の態度は、この口唇周囲の筋肉のトーヌスが表すかたちの変化に注意して推論するとよくわかることに気づいたのである。数例においては、患者との間に顕著に情動的な関係が樹立されてくると、その人に起こさせた体験がその人に起こす効果を、口辺の静的筋緊張の変化で正確に先取りしておけるほどになった。

 鼻と口とは、主体が「外」界からの対象を自己の中に確保し体内化する装置であると考えられる。人は口によっておのれの身体のために「獲得」してやる。人は口と鼻をとおして生命を養う。知識は、眼と耳によるか触覚によって得られるだろうが、「物質」は鼻と口とを介して取り込むのである。これは判断としてくるものではなく、思弁的思考がまだ存在する以前の生のままの事実の残りかすである。この、鼻と口による積極的取り込みは、あらゆる文化的体験よりも先に起こる。乳首によって(後になると母親やベビーベッドなどによって)代表される「外」界とその生き物との違いが全然区別されない以前にすでに一つの機能として確立されている。これと反対なのは、括約筋を制御する場合であって、これは訓練(すなわち文化的抑止)であり、この領域におけるこの訓練の目標は、自動的反射過程に介入するための制御というまったく新しい習慣を産みだすためのようにみえるが、そうではなくて、「客観的にはいい感じがするもの」を制限するというだけのことである。物質獲得という口唇的機能は、したがって、もっとも原始的な生得的な能力を土台として成長するものであり、その生のままの生物的な「目標」はさほど歪むこともなく、別な方向に変えられることもない(神経性食事異常症以前の時代である:訳者)。ところで、誕生以来、口唇―鼻―咽喉の装置は、また、その時々の意識の内容の良質の代表象(すなわち言語活動)となりうるものである。この点にかんしても、括約筋帯とは違う。この場合には、意識は、二次的に、子どもが背負っている文化的要請への顧慮という形で向けられるだけである。



 少し分かりにくい所があったので、色々調べていたら、固着について分かり易い文章があったので、引用させて頂きました。

心理学用語集 サイコタム より

リビドーがどの部位で充足されるかにより分類されたのが、
フロイト,S.の心理的性的発達論の発達段階です。

口唇期・肛門期・男根期・潜伏期・性器期がありますが、
精神分析においては、それぞれの発達段階にリビドーが退行して固着すると、
口唇期性格や肛門期性格、男根期性格といった、
独特の特徴を持った性格構造が形成されることになると考えられています。

さらに、アブラハム,K.は、精神症状の形成維持の要因としても、
このリビドーの退行・固着を仮定しました。
では、各段階における固着とパーソナリティ傾向や
関連する精神症状を見ていきましょう。

口唇期における固着は、性格的には、依存的・受動的で、
自分の目的のために他の人を利用しようとする傾向を
生じさせると言われています。

そして、飲食や喫煙など口からの満足を求めやすく、
精神疾患では、薬物やアルコールの依存、
うつ病などの気障害と関係が深いと考えられています。

肛門期における固着は、几帳面、倹約的、わがまま、
頑固な傾向になるとされています。
そして、いわゆる強迫性障害を呈しやすいとされています。

男根期における固着は、活動性の高さ、尊大さ、自己愛的、
虚栄心といった性格特徴につながるとされています。
そして、ヒステリー、現在でいう身体表現化障害や転換性障害
また、不安性障害の発症要因と考えられています。

なお、アブラハムによれば、さらに口唇期以前の固着について、
統合失調症との関連が指摘されています。
 
 ただし、リビドー発達論に基づく精神病理学のモデルは、
古典的な精神分析において画期的な理論とされましたが、
科学的根拠がなく、エビデンス・ベースドな精神医学においては
用いられることはほとんどありません。






 今日も増築工事が大分進んでいて、来週は本体の吊戸棚を外し、貫通?させるそうです。TVは月末まで観れないそうなので、皆さん見たい番組がある時は、自室で観て下さいね!
 完成すれば広々と使えますので、後二週間の我慢です!



 今日は自分は休みでしたが、支援の難しい方々の為に、就業後も走り回ってくれている職員さんに感謝しています。