うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

玉虫と稲刈りとサリヴァン


 昨日ひーひー王子と散歩していたら、玉虫が道を歩いていましたが、息が絶える寸前の様な感じでしたので、道の端に置きました。
 近くではカブトムシが車に轢かれていました。


 気が付けば、稲刈りが始まっていました!

 来客があったので、枯れた植物では失礼と思い、今が旬?の稲をもらい芒と生けました。
 きれいな花より草木が好きです。

 すろーじゃむでは、さつまいものつる返しをして来ました。

 帰り海側の道を走ってきたら、素敵な風景がありました!


サリヴァンはやっと第7章にはいりました。


第7章 詳細面接における引照基準としての発達史
251,「自己組織」のなせるわざ 『存在理由』 『常時活動性』
面接者は、被面接者の「自己組織」と常に接触しているものである。これまで皆さんにお話ししてきた不安についての考えをわかっていただいていれば、皆さんが初診の人を相手にする時には皆さんと相手とが相互に評価、尊重、敬意、自尊などの事柄が大いに気がかりとなるものであること、そしてこれらすべてを現象させているものが「自己組織」であることを理解しておられるはずである。つまり、こういう事柄の防衛保全が「自己組織」の存在理由である。いかに面接が長引いても、被面接者の「自己組織」が面接の場への関与において中心的位置を占めなくなる瞬間はあってもごく稀だということだけは請け合ってもいい。

254,アプローチできる個人の発達体験は二種類ある(直接到達できるものと推測されるもの)
「自己組織」の発達史というものをみると、被面接者がいかなる情況のしたで不安(少なくとも一瞬の不安)を味わうかが大体わかる。またその情況において発動される安全保障作戦の一般的パターンがどういうものになるであろうかを示してくれる。「自己組織」の発達史を含む個人発達史に対して面接者がアプローチできるのは次の形をとる場合に限られる。第一は、「自己組織の内部において定式化された体験」という形である。もっとも、これは、発育期のある種の体験の結果を人の目からも隠蔽し、自分の回想をも妨げようとする予防措置的対人作戦という形でしか現れないことがあるかもしれない。第二には、「普遍的な発達的意義の体験とその欠如態を(この人においてはどうだったかと)推測するのに適切なデーター」という形である。以上のように被面接者を相手としている間に「被面接者の『自己組織』との関係が相当に明白なデーター」を手中におさめることができる。それらが安全保障作戦および不安予防措置という形で現象するからである。こういうデーターは「生きていくために良質の基本的体験というものの中で彼の場合は何々が欠如しているか」という推測のかなり良い土台である。第一群のデーターは、面接者が解読さえできれば明白きわまる兆候である。第二群のデーターは必ず“推測する事柄”に属する。以上の考察から出発してこれまでに述べた面接技法が誕生したのであり、また、同じく「面接の場が被面接者にとって有益な点がありそうに思える必要性」や「面接者=被面接者関係あるいは医師=患者関係は専門家=依頼者関係である」という定義や「面接の場の四段階説」が生じたわけである。

255,詳細問診段階における最良の導きの糸としての発達史
また、以上の考察から出てきたものとして「最良の条件において人間が人間的能力を学習して人間らしくなってゆくコースとしてはどういうものであるかという図式を面接者がしっかりと把握しておく必要がある」という原則がある。私が精神医学的発想を展開し、精神医学的技術を多少発展させる上で大いに役立った概念の中でもとりわけもっとも有用だったのは「人間はきわめて適応的な生物である」という概念や「人間研究の優れたアプローチは対人関係の観察にある」という概念と並んで発達史の階段論がある。すでに述べたように面接者は患者の本質に迫る一つの問いを絶えず念頭におかねばならない。それは「この人はどういう人なのだろう?どうしてここへ来たのだろう?」という問いである。これに対する返答を包括的に表現すれば「その人の天与の素質と個人的に積んだ体験との組み合わせがこの人をこの小径に導いたのである」となる。面接者が偵察段階においてこの問いにどう答えるか、そのおおよそを得るにはどのようにしたら良いかは既に述べた。しかし、社会的・統計データの欠損をどのようにして補っていけばよいかという問題が残っている、詳細問診段階を通じて道を迷わないようにする導きの糸は何であろうか?私の考えでは、最良の導きの糸は発達史である。次のような人格発達段階は発見論的分類であるが、私はこれが便利だと思う。すなわち、幼児期・小児期・児童期・前青春期・青春前期・青春後期・成人期の区分である。