うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

ギターの弦と、【もし分析医が積極的に、“預言者、救済者、身受け人”の役割を引き受けたとすれば、それによって分析医は、全面的なgross同一化による葛藤解決を助長し、患者が自分の心理的構造を徐々に統合し、新しい構造を作り上げていくのを邪魔することになる。】


 夜勤明け、今日は眠たくて、帰宅前に1時間くらい本をファミマで読んでから、帰宅してすぐに寝ました(笑)。
結構、長く寝て(笑)起きたら14時30分くらいでした(笑)。

 軽く食べてから、先日買ってもらった、エリクサーの弦を張ってみました。
CBCさんのワークショップに前日入りした時に、コメ兵さんで弾かせてもらった、J-45に張っていた弦がこの弦で、ゲージは違いますが、張りました。滑りがいいので、慣れるまで、スライドが1フレットくらい行き過ぎて(笑)、少し苦労していますが、慣れたら弾き易そうですね。でも、高価なので、どれだけ長持ちするのか?見極めてから(笑)費用対効果(大げさw)を見てから考えさせて頂きます。音はやはり個人的には、エレキと同じく、アニーボールが好きですが.....。



 本は、3ページくらい進みましたが、昨日一気に進んだので、九月の第1週には、読み終わりそうです。 

 下記は、中井久夫先生が、精神科医が立派過ぎると、患者にいい影響を与えない、みたいなことを書かれていましたが、その立派な精神科医が発するオーラに呑み込まれて、下記の様に、同一化に頼って、結果的には依存状態になって(自分でワークスルーしないで)、自分で考える事無く、立派な理論や概念に巻かれてしまうのでしょうか?
 『もし分析医が積極的に、“預言者、救済者、身受け人”の役割を引き受けたとすれば、それによって分析医は、全面的なgross同一化による葛藤解決を助長し、患者が自分の心理的構造を徐々に統合し、新しい構造を作り上げていくのを邪魔することになる。』

 現場でも、気をつけないといけない事ですね......。







6,鏡転移の臨床
 機械的論の立場からKohutは、抑圧repress,あるいは、分裂split−off,拒否disavowalにため統合され損ねた誇大自己を、大人の人格(現実自我reality ego)へと統合し、それによって、誇大自己のじゃじゃ馬的なエネルギーに手綱をかけ、それを成熟した自我のために使うこと、つまり、自我優位ego−dominance領域の拡大が、分析の目的であると主張します。 そうした治療過程で患者が覚える不安の中心は、転移神経症と違い、去勢不安ではありません。それは、太古的な自己愛的構造(理想化された親にイマーゴと誇大自己)からのエネルギーが自我に侵入し、もともと分化の遅れている自我構造を、さらに混沌たるものにするdedifferentiating危険に対する恐怖です。その恐怖が手に負えなくなるのを防ぐバッファー(緩衝)となり、治療の進行を可能にするのが、安定した転移様の関係、つまり自己愛転移です。
  「理想化転移のワーキング・スルー・プロセスの主な目的が、心の中の基本的中和化構造の強化と、理想の獲得と強化であるのとまさに同じように、鏡転移におけるワーキング・スルー・プロセスの主な目的は、誇大自己の変形であり、その結果、(人格に宿る大志がいよいよ現実的になるため)自我が行動を起こす可能性が確固となり、現実的な自己評価は強化される」(p.175)。  「転移神経症の分析同様、分析医の本質的な活動は、主に認知的cognitive分野、ある。分析医は耳を傾け、理解し、そして解釈する。……鏡転移のワーキング・スルーの段階で、被分析者が分析医に割り当てる機能は、ただ1つ。彼の誇大感と自己顕示を反映し反響することである。それが、融合ないし双子転移の場合なら、被分析者は、分析医を、誇大自己体系の中に組み込まれた存在、あるいは誇大自己の忠実な模写としての存在という、ほとんど名無しの権兵衛に近い存在へと幽閉してしまう」(p.175)。
 誇大自己に発し、鏡転移に基づくそうした要求は、治療期間を通じてかなり長いこと続きます。その間、
  「患者の要求が非現実的であることを強調するのは過ちである。むしろ逆に分析医は、それらの要求が、転移によって活性化された発達早期の全体像という枠組みの中では妥当であり、当然表出されるべきことを、患者に示さなくてはならない」(p.176)。 「被分析者の自己愛的要求が、発達段階に見合ったものであるという、分析医による受け入れは、抑圧、隔離、拒否disavowalなどのメカニズムによって、非現実的な自己愛的構造を隔絶しておこうとする現実自我の慢性的傾向を中和するように働く」(p.176)。 自己愛的要求が、転移状況で再現された発達段階に見合ったものであると認めることは、その要求に答えることと同じではありません。  「もし分析医が積極的に、“預言者、救済者、身受け人”の役割を引き受けたとすれば、それによって分析医は、全面的なgross同一化による葛藤解決を助長し、患者が自分の心理的構造を徐々に統合し、新しい構造を作り上げていくのを邪魔することになる」(p.165)。