うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

バッハのフーガと羨望の文化的側面(サリヴァン)


名古屋でアレクサンダーテクニークを受けたついでに、会場の近くにある教会のお昼の礼拝に出させて頂き(一応クリスチャン)

久し振りに讃美歌『讃美歌7番 ほめたたえよ、力強き主を』を歌わせて頂きました。


その後、パイプオルガンでバッハの『小フーガ ト短調』と『前奏曲とフーガ イ短調』を聴かせて頂きました。
そんなに大きなオルガンではありませんでしたが、音に演奏者の方の気持ち(気迫)が凄く入っていて、心に響き、礼拝なのに思わず拍手をされた方の気持ちが分かりました。
『小フーガ ト短調』は、中学校の音楽の教科書に有名なフレーズが出ていて、ヘ短調にしてAmのブルースの曲に適当に突っ込んでいました(笑)そのフレーズはAmとDmの繰り返しの中にすっぽりとハマります。
今でも運指の練習時に時々弾かせて頂いています。


 クリスマスも、もうすぐですね!
黙祷時は入院されている方の早い回復を祈らせて頂きました。

 クリスマスケーキを、おかしや・みずきさんに注文させて頂きました!


行き帰りの電車の中では、しっかりサリヴァンを読ませて頂きましたが、今年中に読み終える事が出来るでしょうか?
まだ半分は残っています。

この文章も、百年近く前の文章とは思えませんでした。


精神医学の臨床研究第六章 大精神障害発現因子としての羨望と嫉妬羨望の文化的側面
 〜さて、こういうことと並んで、この国で民衆の急速な社会的地位上昇が起こったが、それを起こさせた原動力は何かと言えば、厖大な資源を通信と輸送における輝かしい技術革新に統合させたことに加えて、全国民に自然あるいは科学の知識を雑学的に教育した点である。これらの全部が統合して、われわれ一人当りの富を人類史上未曽有の速度で増大させ、その極致は大量生産の驚くべき発達となった。その結果、不自然なほどの安易さで器具(もの)が入手できるようになった。貨幣という道具(もの)さえも、である。通商はこの世のものとも思えないような発展を遂げた。と同時に、人間の信じやすさの悪用の育成(広告の事だ)がアメリカではいちばんもうかる活動となった。こうして、〈お互いにできるだけ違うようにし、それにかかった費用によってこの違いを格付けする〉という仕事が他の人々の金を吸い取って集める、きわめて成功率の高い方法となった。その結果、自分の羨望を軽くしようとして狂奔して(かえって拡大するのだが)使われる物質的な虚飾が急速に増大した。
 けれども〈人生において何が本質的な因子(もの)であるか〉の理解の発達は大幅に遅れた。その理由としては、移民が次々ときわめて急速に垂直上昇をとげた、その速さと、民主主義的自由が長期的展望の公共福祉となるとかえってわれわれの手を縛るということがある。われわれの連邦と州の下院の成員交代が速いために、それだけでもう、非常に長期的な教育政策の実施ができなくなっている。各世代の新しい権力集団が、新しく獲得した地位が危うくなると感じるような教育政策の実施はとくに難しい。
 だから、〈人生において本質的であるものは何々かという理解〉と、〈人間と人間が親密になるいろいろの魅力に富んだ方法の発展を含むであろう文化の発達〉とが遅れてしまった。アメリカ人たちは人間関係において親密性を得るための処方として間違ったものこそ沢山持っているが、正しい案内書きはほとんどないにひとしい。したがってアメリカ人は放っておかれると安全保障感を感じるようになかなかなれない。しかも、アメリカ人は家に塗るペンキの種類や自家用車の馬力数が大事だと四方八方から刷り込まれる。だからアメリカ人はほんとうのところは特に友情に厚い人間ではないが、その理由は大して謎ではない。なるほどアメリカ人は礼儀正しいだろう。親切だろう。しかしそれは親密になろうとする強い動きがない限りのことである。アメリカ人が威信の標徴(しるし)の不足のためにおそろしく苦しみ、われわれのいう羨望なるきわめて不快な態度をとるようになってしまうことが実におおいのも謎ではない。このように羨望は実に広く分布している〈困難の力動態勢〉で、誰でも恥じ入りはするが、それを出さずにはおれない人は実に多い。それは直接〈自己組織〉に根ざしたものだからである。