創作意欲が湧く?と、「習い事」モデル(認知行動療法と精神分析が出会ったらより)
今日は所用で岡崎まで行っていました。
3連休の最終日のせいか?道路は空いていて良かったです。
行く途中、前を走っていた車を見て、創作意欲が湧いたので、信号待ちの時に携帯で写させて頂きました。
いろいろな待ち時間に、本を少しだけ読ませて頂きました。
「習い事」モデルというのは、よく考えられたモデルで、真剣に臨床の現場で働いていないと思いつかないモデルと思われます。
最初から、 「ここはこういうところだから」という持っていき方です。というのは、本当に大事なことだと思います。利用者さんだけではなく、職員にも当てはまりますね。
下記は、難しい利用者さんには絶対この職員というような決め事?をしている施設が多いですが、うたたねは伊藤先生の下記の言葉の様に、そういうことはしません。それをしたら利用者さんのためにはなりません。理由は真剣に現場で働いておられる方には分かると思われるので、敢て書きません。
うちで見れないので、見てほしいと他施設から来られる方はそのような支援をされていた方が多いですね....。何でなのでしょうか?ただ単に職員が自分の存在が欲しいがためにしているようにしか自分には見えません.....。
『今はもう違うのですが、数年前まではインテークは全て私が取っていて、インテーク後、クライアントを各担当者に依頼するときも、クライアントによってはセラピストとの相性を気にする人がいるのですが、まあそれは当然のことですけど、「その先生はどういう先生ですか」「私と合いますか」などと訊かれます。その場合も、これは習い事だから相性の問題はさほど大きくないからと言って、むしろ何曜日に来られるとか、何曜日の担当者に空きがあるかとか、そういってことで担当者を決めていました。それでさほど問題は起きていません。』
下記のように胸を張って言えるようになれるように頑張ります!
『ただ、もう一つ言ってしまうと、やっぱりCBTは相性の問題にしてはいけないっていうのが私の考えとしてあります。うちのセラピストはみんな力もあるので、基本どんな人が来ても、ある程度CBTとして形がつけられるだけの対応力があるというふうに信じています。』
第1章 認知行動療法をめぐって
討論に応えて
「習い事」モデル
伊藤:藤山先生ありがとうございました。
とくにBPDのややこしそうな人を対象にCBTをはじめるときに私自身が相当気をつけているのは、それこそあんまり心理療法とかセラピーという見せ方をせず、基本的に習い事として見せるようにする、ということです。習い事なら彼女たちもそんなに行動化せずに済むからです。ここにはセルフヘルプを学ぶために通っているんだよね、という感じで。ですからどちらかというと治療関係というより、あえて「習い事の先生」として機能するように気をつけています。
とはいえ、CBTの構造に乗ってきてくれるまでに結構時間と手間がかかる人がいるにはいます。その場合も基本的には「ここはこういうところだからごめんね」と言いながら、時間外の対応はしないとか、遅れてきても延長はしないとか、守ってもらうようにしています。治療関係の中で、というよりは、「ここはこういうところだから」という持っていき方です。
司会(乾):そうすると、クライエントさんは当然先生に心理療法を期待してくるわけですが、先生はある種のトレーナー的な態度にだんだん変えていくということですね。
伊藤:ええと、最初からですね。
司会(乾):ああ、最初から。でも、向こうはそれ(心理慮法)を期待してくるんじゃないですか。
伊藤:なので最初からこれは習い事ですから、と。インテークでの心理教育でそうお伝えします。
司会(乾):そこからスタートしているわけですね。なるほど、そこに一つ違いがありますね。
伊藤:なので、今はもう違うのですが、数年前まではインテークは全て私が取っていて、インテーク後、クライアントを各担当者に依頼するときも、クライアントによってはセラピストとの相性を気にする人がいるのですが、まあそれは当然のことですけど、「その先生はどういう先生ですか」「私と合いますか」などと訊かれます。その場合も、これは習い事だから相性の問題はさほど大きくないからと言って、むしろ何曜日に来られるとか、何曜日の担当者に空きがあるかとか、そういってことで担当者を決めていました。それでさほど問題は起きていません。
司会(乾):そこは、私がお聞きしている認知行動療法とは違いますね。その方々は最初に担当者を三人ぐらい用意していて、クライアントと相性の合う人にコンタクトをつけるとお聞きしました。先生とは導入方法が違うのですか。伊藤先生の場合は、先ほど言われた療法でなく習い事だからあえてそうされたのでしょうか。
伊藤:そういう見せ方をしている、ということですけどね。
司会(乾):見せ方として、そういうふうなセッティングでやっているということですね。
伊藤:ただ、もう一つ言ってしまうと、やっぱりCBTは相性の問題にしてはいけないっていうのが私の考えとしてあります。うちのセラピストはみんな力もあるので、基本どんな人が来ても、ある程度CBTとして形がつけられるだけの対応力があるというふうに信じています。
司会(乾):なるほど。それからもうひとつ、ぼくもやっぱり藤山先生と同じで、スキーマ療法というのはやばいぞ(笑)とおもったんですけれども、スキーマ療法の中でとくに、ボーダーラインの患者さんなんかの場合に、習い事と言っても、どうしてもくっついてきて、そこに依存関係がごちゃごちゃしますよね。そういうような場合にどうするかという問題。よくあると思うのですが、どうでしょう。
伊藤:大事なのは、最初からスキーマ療法をやらないということです。まずCTBで現実的な困りごとに対する対処力をつけてもらって、そのうえで必要があればスキーマ療法をやるという形を取っています。うちにもかなりややこしいBPDのクライアントが来ていますが、まずCBTの構造に慣れてもらって、CBTの枠組みの中で自傷行為を別のコーピングに置き換えたり、破壊的な行動化をせずにすむようになったりしてもらい、ある程度セルフケアができるようになってもらってからスキーマ療法に進みます。そうじゃないと怖くてできません。
司会(乾):なるほど。一応今、藤山先生の討論に対するお答えという形でいただきました。ここでちょっとフロアに回したいと思うのですが、いかがでしょうか。さきほどの伊藤先生のお話に、「ちょっとこのへんはどうなんだろうか」とかあるいはこの藤山先生との討論の事ことについて、こんな意見も出てきたよというような、いかがでしょうか。