うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

目薬と、満月と、【でまた、外国の本なんか読んだりしていて、自分がそうかなと思っていた感じに合う技術があったりするとうれしいよね。】


 スギ花粉の飛散が、多くなってきたのでしょうか?今日から目薬開始です(笑)もう二月になりますからね......。

 渥美での入浴介助の帰り、満月がきれいでしたが、皆既月食の日だったんですね!


 今日も朝からバタバタしていましたが(笑)本とギターは何とかやりました!
この本も、本当に勉強になります。

 夜勤が一段落ついたのでアップします。












神田橋 答え合わせは要らないの。人を診るでしょ。この人に、先生はどんなサービスをしたか。どんなはたらきかけをしたか。それに向こうはどんな応答をしたか。その流れ全体を、味わいとして頭に覚えることが大事なの。答え合わせの方にいくと、その流れを頭に吸収していくプロセスがないと答え合わせという作業で歪んでしまうんだ。


白柳 その「全体が要る」というのはもちろんわかります。でも自分のなかに湧いたこの感じは――、たとえば初めて梅干を食べたときに、「このワサワサした感じ、何?」というワサワサを、みんなが「酸っぱい」と名付けているから、「これを酸っぱいというのか」と了解するとき、「酸っぱい」という名前は後でつくでしょう。だから自分で「あ、このワサワサ知ってる、何月何日に神田橋先生とところで味わった印象だわ」とわかってもあるそれだけもう一度、診断名に置きなおす作業が必要な人たちにしてみれば――。

神田橋 それはねぇ、その作業がとても大事に感じられるのは、問題集の答えを見る習慣からきているんです。味を覚えるでしょう。ああ、この感じだなあ、と。でこういうとき自分はこういう診断をつけるがなあ。先生はどんな診断をつけてるか、念のためにちょっと見て見ようと思って、ちらっとカルテを見て、はあー、全体と診断が違うわ、とか言ってね。この程度でいいのよ。すり合わせはしない。


白柳 でも、たとえば私は統合失調症だと思ったけれど、先生は神経症と診断されていた。私は自分に沸いたこの感じにこの病名をつけたけれど、先生はどのような感じにこの病名をつけたのでしょうという質問は、後で時間とあればできるのでしょう?


神田橋 そうそう、それはしたらいいよね。



白柳 自分が感じたワサワサ感に名前をつける。先生も、先生が感じられた感じに名前をつけられている。その感じの中身のずれを、後で答え合わせはしないといけないでしょう?


神田橋 いや、したらおもしろいけど、しないほうが豊かになる。


白柳 でもそうしたら、ずれていたら、ずれたままでいきませんか?



神田橋 そしたらまたそのずれた状態をもって、自分が患者を診ていくから。そうすると、そのままでのずれた状態の診方に共通の、なんらかのずれた感じがあるよな、というケースが何例か集まると、ものすごく頭のいい人なら、それになんとか症候群と名前をつけて、新しい病名を提唱しようと、なるかもしれんよな。


白柳 いや、でも、それはその人が繊細な異和感を拾い集めて、ひとつのグループをまとめたときのことでしょう。そうではなくて、みんなはそれを「神経症」と呼んでいるよというのを、自分だけが違う指標で、何か違う病名をつけていたとしたら、それは陪席した場で、「私は同じ患者さんに対して同じ名前をつけていない」と知る経験を積み重ねないとわからないでしょう?


神田橋 うん。そのほうが、大成するよ。



白柳 知らないままでいくほうが?



神田橋 比較してね。わあ、違うねぇと思って、それを大事にしていくと。 ボクはいつも、若いときは、先輩がつけた病名とかに、「そうかな」とか言って。思って。言うわけいかんから黙って。それでボクの世界はつくられたの。でまた、外国の本なんか読んだりしていて、自分がそうかなと思っていた感じに合う技術があったりするとうれしいよね。「ああ、そうだ、あの先輩が知らんかったんだ」とかな。
 だけど、「そうかなあ」と思うときには、「違う」とは思わないんだよな。なんか納得できないなって思うから。その「なんか納得できないな」というのは、その先輩のつけて要る判断は、一応つじつまがあっている、と。


白柳 まったくのペケではない。



神田橋 うん、ペケではないけど、なんかしっくりせんのよね、異和感なんだよね。そうするとそれが、「揺さぶり」になる。


白柳 自分への?



神田橋 うん。――落ちつかんよ。おちつかんでしょ。
 この「落ちつかん」ということは、愉しいじゃない。落ちつくことが愉じゃないと思う人もいるけどね、――落ちつくことは、愉しいことじゃないんだと思うんだよ。落ちつくことは安らぎではあるかもしれないけど。〜