うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

スギ花粉と、【どうやら私はむかしの古傷ばっかり触っているみたいだな、と気づきます。】


 どうやら、自分の鼻は、スギ花粉を察知したようで(笑)日毎、粘膜の腫れを感じるようになっています(笑)
写真は、北京の様子らしいですが、本当にこれくらいのマスクが欲しい気分です......。


今日も朝からバタバタとして、看護師さんと今まで仕事をしていました。利用者さんのご家族も高齢になられ、ご自身のことを考えないといけなくなってきていますね.....。
うたたね自慢の看護師さんが、今日も良い仕事して下さいました。本当にありがとうございました!




 本は、休みだったので、朝コンビニで読みましたが、アップは先日読んだ箇所です。
神田橋先生は著名人なので、説明は要らないと思います。白柳先生も著名人でしょうが、自分が知らなかったので少しだけ情報提供をさせて頂きます。
大学は臨床心理を専攻されていた様子です。大阪の堺市に治療院があります。自分は単純なので、大阪人と言うだけで、興味を持ってしまいます。
 神田橋先生は、治療に(患者さんに)役立つなら、何でも取り入れられるので有名ですが、白柳先生も、本を読ませて頂いている限りは、神田橋先生と同じような考え方をお持ちのように感じました。
 下記は、リトル先生の考え方にも似ている感じがしました。




精神科医と整体師の技術対話
いのちはモビール
心から 身体から
神田橋條治・白柳直子




神田橋先生の診療技法のまとめ
1章 技術を文字で伝えること

白柳 これは私なりの説明になりますけど、筋肉には、関節を動かさないでおこうというはたらきがあります。動かさないでおく、と言うとちょっと違いますが、関節は、常にある一定の筋力で支えられていないとダメなんです。でないと脱臼しますから。

神田橋 そりゃそうだ。そうでないと、ただの積み木だ。骨だけだったら。
白柳 はい。うっかりぶらんと手を下げていても腕が抜けたりしないのは、筋肉がある程度の力で常に縮んでいて、関節を支えているからです。その「ある程度の筋力」のことを――、ぶらんとしている関節を維持するはたらきのことを「筋トーヌス(あるいは簡単にトーヌス)」と言いますが、関節検査は、その筋トーヌスを使ってする検査です。
 ある姿勢をしてもらった状態で、こちらがその姿勢を軽く押しても、筋力がまともにはたらいているあいだは、姿勢は動きません。でも、何か、の操作を加えてから押すと、同じ軽い力で押していても姿勢が動きます。トーヌスのはたらきが一時的に混乱して、関節が支えられないからです。そして、この動く・動かないを分ける操作のことを、身体にとっては有害な操作だと判断するのが関節検査の要点です。
神田橋 なるほど、そうだね。

白柳 トーヌスがはたらけなくなる混乱状態は永久的なものではなくて、しばらくのあいだ続くだけです。その限られた混乱状態のあいだに、加えた有害刺激を帳消しにするような有益刺激を加えると、トーヌスはすぐに回復します。

神田橋 なるほど。
白柳 操作のない状態でトーヌスが正常にはたらいていることを確認する。これが一回目の検査です。二回目の検査では、トーヌスが混乱する操作を探します。身体にとっての「悪い刺激」の検出です。そしてそこからもう一度、トーヌスが改善するような操作を見つけるのが、三回目の検査です。ですから関節検査というのは、三手順が一セットです。 具体例でいうと、たとえば、ある人の右肩がこっているとします。そうしたらまずどこか、適当な関節を支える筋肉(正解には筋肉群)のトーヌスを測って、その筋肉が正常にはたらくことを確認しておいてから、右肩に接触します。すると右肩がこっているからトーヌスが落ちて関節が動く。そこで、それを改善するためにどこに施術したらいいだろうと探して――、たとえば右手に接触してトーヌスが回復すれば、施術は右手にすればよい、と判断するのです。
神田橋 それは……、しかし、どこに有益刺激を与えるかは、どうやって見つけるのかな。
白柳 検査をしながら身体のあちこちを手で触る、という作業をひたすら繰り返して、それで筋力の変化するところを探します。ぶらぶら動く関節を軽い力で押してぶらぶらさせながら、反対の手であちこち触って。ぴたっと動きの止まるところを探すのです。 このころの私はまだカイロプラクテックの流れで作業をしていましたので、処置としてはカイロプラクテック的な施術をしたりしていました。ですが実際のところ、何が原因で身体が不調になっているのか、なにをどうすれば根本的な改善につながるのかは分かっていませんでした。なんでここがしんどくて、あそこに施術しなきゃいけないのかなあと不思議に思いながらも、どうも、「自覚的にしんどい場所」と「施術しなければならない場所」とは、ずれるらしい、と、それだけは気づいていました。
 それであるとき、右足が痛いというお客さんが来られます。右足が痛い、右足が痛いとしきりに言われるのですが、見ると、歩くときには左足を引きずっておられます。それで「あなたは右足が痛いというけれど、引きずっているのは左足だと知っていますかと訊くと、「知らん」と言われます。引きずっていることもどうやら気づいておられないらしくて、「右足が痛い、右足が痛い」と言われますので、私はずっと右足に施術していました。
 でもあるときから私は、痛くないほうの左足が気になりはじめます。たぶん、検査をして反応があったのだろうと思いますけれど。それでずいぶん経ってから「左足に施術させてほしい」とお願いします。ですが、この時点で私は、お客さんから見切りをつけられていまして「ここでは痛みが取れないからもう来ない」と言われていました。それを無理やり、「もう一回だけ(といっても回数券一組分。五回つづり!施術させてほしい)と頼みこんで。右足が痛いと言っている人の左足に施術させてもらって――。
神田橋 どんなにして? 施術は?

白柳 ええと、……関節検査で触るところを見つけて……、あのときは何をしてたのかなあ、たぶんですけど、手でごりごりこすって、こりをほぐす、みたいなことをしていたんだと思います。
神田橋 触れば、ここはなんとなく不自然な状態、というのはわかるんでしょうね?
白柳 ん――……そんなにわかっていないと思います。検査で見つけて、見つかったからここに何かあるんだろうな、くらいなもので。もちろん、こりの固まりのようなものは、触ればわかります。一応ですそういう仕事はしてきましたから。探すことは探せます。ですが、こりの固まりなんて、丁寧に探せば山のようにたくさん見つかるのです。大切なのは、その山のようなこりを、どの順番でほどいていくか、です。だからいい関節検査が、必要になります。 こりを見つけるためよりも、どの順番でほどくかを判断するためにです。いまの例の右足が痛いお客さんのときには、たぶん、検査でこりを探していって、左足にこりの固まりがあるなとなって、このこりの固まりをほぐせばいいのかな、みたいな感覚で、ごりごりほぐしたりしていたんだと思います。
神田橋 「まあ、してみよう」だね。

白柳 はい。それでそんな感じの手探り状態をずっとしているうちに、どうやら私はむかしの古傷ばっかり触っているみたいだな、と気づきます。
神田橋 それは……相手から話を聞いてそうなるのかな。

白柳 そうです。たとえば右肩がこっています、と来られた人に検査をして、右足首から問題が見つかったとします。そこで「どうやら私は右足首に施術をすることになりそうですけれど、右足首に何か心当たりはありますか?」と訊くと、「あ、むかしそこ、ねんざしました」とか、何かしらむかしの古傷と一致するのです。それでどうも、ケガをすることが何かの引き金になっているのじゃないか、と思うようになります。〜