うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

摘心と、ほおずきと、芥川の不安



昨日、渥美に送迎に行った帰りに、すろーじゃむ畑のノースレッドの摘心をして来ました。
 北海道の友人に聞いたら、葉が15枚あれば大丈夫との事で、20枚くらい残して摘心しました。3回目の芽かきもついでにやりました。
 いよいよ来年、収穫する年になります!美味しいブドウが獲れるでしょうか?
堆肥を涼しくなったら入れようと思っています。
地温が高いと、肥料分は植物にはリスクになるので、水を中心に(太い根)吸収するようで、あげても無駄になるだけです。堆肥ならいいかな(笑)まあ、猛暑なので涼しくなってからにします(笑)



 夜勤明けで帰宅したら、親分がほおずきが落ちていたので、拾ってきたとのことで、玄関にありました。
 良い感じだったので、感じよく飾らせて頂こうと思いましたが(笑)眠気で、ボーとした頭では(普通でも)無理でした(笑)明日、飾りなおします。

 色々やってみましたが、ダメでした(笑)



 昨日、仕事の合間にプリントさせて頂き、後21枚で完成!
明日の午前中には出来そうです!
 それが済んだら、給与計算が待っています(笑)
頑張ります!

 今日もまんじりとしていたので?色々な考えが浮かんでは消え、消えては浮かんできました(笑)
 そんな中でネットで見つけた文章で、気になったものをアップさせて頂きました。
 都知事選で政治に注目が行ったのは、素晴らしいことでしたね。
その渦中の記事のようです。
 レーニンについての箇所は、鋭利過ぎます......。
流石、芥川龍之介ですね!

 こんなことしていないで、早く寝た方がいいですね(笑)



芥川の不安(週刊新潮2016年7月21日参院選増大号より)
「特別読物 『ポピュリズム』すなわち愚民主主義について――呉智英(評論家)」

 それでも、当時はまだ制限選挙であり、多額納税者のみに選挙権が認められていた。これが普通選挙に変わったのは大正十四年(一九二五年)のことである。これによって、前よりはるかに確実に民意は政治に反映されるようになった。そして日本は大陸侵略の時代、戦争の時代に突入するのである。満洲事変(一九三一年)も支那事変(一九三七年)も大東亜戦争開戦(一九四一年)も、すべて普通選挙以後のことである。

 治安維持法は、どんな右翼、どんな保守主義者でさえ顔をしかめ、リベラリストや革新派であれば絶対的に嫌悪する悪法である。これが成立したのは、普通選挙と同年である。これは、普通選挙法が治安維持法と「引き替え」に成立したからだとされる。その通りだろう。しかし、治安維持法が強化され、上限に死刑を含むようになったのは、普通選挙が成立普及して以後のことである。普通選挙言論弾圧思想統制に全く無力であった。

 政治というものは、選挙というものは、民主主義というものは、このようなものなのである。

 七月六日付の朝日新聞は「参院選 投票前に考える」として、特に十八歳選挙権に焦点を絞り「主権者教育」について一ページ大の啓発記事を載せている。記者は氏岡真弓と豊秀一で、二人とも編集委員とある。

 記事には高校三年生のこんな声が出ている。「学校で選挙のやり方だけを教わってもピンと来ない。政治の根本的な情報が欲しい」。そして「『有権者』として投票に行くよう促して終わる授業風景が広がっている」と記者はまとめる。職員室では「面倒な話になる授業は、やめとこ」との声が出ている、とも記されている。

 政治の根本的な情報は出さず、投票に行くように促すだけに終始し、面倒な話はやめとくような「啓発記事」を半年余も作ってきたのは誰だったか。もちろん、これは独り朝日新聞だけのことではない。ほぼ全部のマスコミ、教育機関に共通している。

 芥川龍之介は、昭和二年(一九二七年)、三十五歳の若さで自ら命を絶った。普通選挙治安維持法の成立から二年後のことである。自殺の理由は「将来に対する唯(ただ)ぼんやりした不安」(「或旧友へ送る手記」)だとされる。それが具体的に何なのかは、それこそぼんやりとしていてよく分からない。しかし、芥川を「敗北の文学」と見た宮本顕治は、民衆を信じ切れない弱さが「不安」なのだと指摘した。この指摘はけっこう当っているような気がする。その証拠に「強い」宮本は、共産主義者として実に十二年間の獄中生活に耐え、戦後は共産党の最高指導者として当年九十九歳の長寿を全うした。

 芥川には「レニン(レーニン)」と題した連作箴言(しんげん)がある。その第三にこうある。

  誰よりも民衆を愛した君は

  誰よりも民衆を軽蔑した君だ

 民衆を組織し君臨しえたレーニンの本質を見抜いた芥川が時代の「不安」を感じたのだと、私は思う。

より

呉智英(くれともふさ・評論家) 1946年愛知県生まれ。マンガ評論、知識人論など、さまざまな分野で執筆活動を展開。日本マンガ学会前会長。『現代人の論語』『知的唯仏論』など著書多数。

週刊新潮2016年7月21日参院選増大号 掲載
※この記事の内容は掲載当時のものです