うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

ご迷惑をおかけしましたと、ウィニコットの早期精神発達理論について(理論的立場から)橋本雅雄


最近、暑さのせいか?色々ありすぎるので(皆さんにご迷惑をお掛けしています)職員にはきちんと仕事するように話し、それだけでは何か落ち着かなかったので、山に入って、気持ちを落ち着けて来ました。
 護摩行でもと思いましたが、火は扱えないので、形だけ作らせて頂きました。
 皆様にご迷惑をお掛けし、本当に申し訳ありませんでした。
怪我等なかったのがせめてもの救いですが、全て管理者の管理・教育がなっていないからだと、猛省しています。


 ウィニコットサリヴァンのように、いつも患者さん(利用者さん)の立場を考えて動ける職員になって欲しいと切に願っています。

ウィニコットの早期精神発達理論について(理論的立場から)
橋本雅雄

 〜ホールディングは、臨月から産後数週間にかけて赤ん坊を自分の一部のようにみなして世話をする、母親の一時的没頭primary maternalを持って、母親(環境)が絶対的依存にある最早期の幼児のニーズに、ほぼ一〇〇パーセント適応することをいうわけである。ホールディングは精神分析(精神療法)の実践においては、依存状態へ退行し、精神病水準の不安が主たるテーマである患者に対して用いられる。このホールディングの実際については、ウィニコットから教育(治療)分析を受けた分析医リトルMargaret I,Littleの著書に、詳しく具体的に述べられている。彼女はこう書いている。

『D.W.(Winnicott)は、holdingをメタファーとして使うこともあり、文字通りの意味で使うこともありました。メタファーとしては、彼は、場をholdingします。サポートし、現われてくるあらゆる心のレベル、とつながりを維持します。それは、患者の内にも周りにもですし、彼との関係にもです。文字通りの使いかたとしては、何回ものセッションの、永い時間、彼は、私の両手をhold し、彼の両手で包んでくれました。ちょうど臍の緒のようでした。 holdingには、〝管理management”という部分が常に含まれていましたから、全責任を引き受ける、という意味があります。安心して居られる、〝育成する環境″を、しつらえることなのです。きわめて稀ですが、 holdingには、文字通り、制止するとか統制するとかの意味もありました。』 

 さらに、ウィニコットは、依存状態にまで退行する治療状況を、つまりホールディングを、同一時期には一人の患者にしか行わなかったといわれている。そして、残りの患者は、退行状態に入るのに、「順番待ち」をしていたそうである。ウィニコットでさえ、それが限界だったというのだ。日本にウィニコットの理論が紹介されてからは、精神分析学会などで、容易に(安易に)「抱っこ」したり、「抱え」たりする発表が相次いだ時期があったが、その多くがいわゆる指示的精神療法supportive psychotherapyの域を出ないものか、患者の自由な動きを抑え込んでしまうホールディングの反則に近いものであるように思われる。リトルの著書を読むと、ホールディングという治療「技法」は、非常な技量とエネルギーと時間を要するもので、中途半端な形ではありえないということがよく判る。〜