うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

中原中也と一茶


ひからびた心・中原中也

ひからびたおれの心は
そこに小鳥がきて啼き
其処に小鳥が巣を作り
卵を生むに適してゐた

ひからびたおれの心は
小さなものの心の動きと
握ればつぶれてしまひさうなものの動きを
掌に感じてゐる必要があつた

ひからびたおれの心は
贅沢にもそのやうなものを要求し
贅沢にもそのやうなものを所持したために
小さきものにはまことすまないと思ふのであつた

ひからびたおれの心は
それゆゑに何はさて謙譲であり
小さきものをいとほしみいとほしみ
むしろその暴戻を快いこととするのであつた

そして私はえたいの知れない悲しみの日を味つたのだが
小さきものはやがて大きくなり
自分の幼時を忘れてしまひ
大きなものは次第に老いて

やがて死にゆくものであるから
季節は移りかはりゆくから
ひからびたおれの心は
ひからびた上にもひからびていつて

ひからびてひからびてひからびてひからびて
いつそ干割れてしまへたら
無の中へ飛び行つて
そこで案外安楽に暮せらるのかも知れぬと思つた



 ひーひー王子との散歩中の風景を見て、中也の詩を思い出しました。
いつも、『無』になれたら楽でしょうね。



 玄関にマツムシがいました。
『松虫や素湯(さゆ)もちんちんちろりんと』(一茶)。

残り少なくなった抹茶で、お薄を点てましょうか?
 

 朝食の準備はバッチリです!
皆さんそろそろ起床時間です。
 事務仕事が多い日は、ブログの更新もまめになってしまいます.......。