うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

やっぱり現場と、ドラッカーと考える「民主主義と経営」

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 今日は日勤でしたが、入浴・夕食後、音楽が好きなショートさんが来られていたので、明日のアトリエ・カーグと、歌のないバンドクラブの準備がてら、エレキを弾いていたら皆さんが聞きに来てくれましたが、勿論ソーシャルディスタンスで!

 レニークラビッツから始まり、ハイサイおじさんまで(笑)!皆さんとリズムを取りながら楽しみました!

 いつの間にか、変なおじさんも登場していました(笑)。日中の施設と立場が逆転している方もおられ、ご家族が見たらびっくりされています。うたたねは、安心・安全感を感じて頂くことを第1に考えています。うたたねをご利用して頂いて、他のサービスが利用できるようになった方々も沢山おられます。

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 うたたねの湯は小さいけれども(すろーの湯と比べたらw)、皆さんゆっくり入れるようにしています。お湯も汚れる前に交換しています。

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 歯科の前でまりちゃんが転んでしまったようで、管理者兼看護師さんが丁寧に処置していました。こちらも安心・安全です!


 ネタはwありますが、ゴールデンウィークのように、記事を取り上げさせていただきました。インテルのグローブはドラッガーが好きでしたね。ドラッガーは本当に鋭いです!

 うたたねも10年経ち、良い土壌に近づきつつあります。もう少しきちんと耕して、強固な組織づくりを考えていますが、人様を蹴落としてまで(これをやる奴がなんと多い事かw)やるのではなく、自分達に実力をつけて世に問うことを、正々堂々とやります。人口も減り支援費にも今ほど予算が出なくなることも、介護保険と一元化されたことも考え、お金を支払っても受けたい支援を、職員・役員共に考えて行きたいとも思っています。自分達がないところは、Googleが最初になかった、マネジメントできる人間です。新年度から力のある理事が就任してくれますので、お知恵を拝借しながら、また現在いてくれるブレーンの方々ともきちんと話し合いながら、もっと健全な形での事業を行えるようにやっていきたいと考えています。

 

 下記にもありますが、最近そんな感じの施設がありました(笑)。

 有害なリーダーは、「耳触りの良い言葉」で私たちに語りかけてきます。「悪いのはあいつらだ」「私を支持してくれれば、生活を良くする」「こうすれば、あなたの不安はなくなるだろう」……といった具合です。不安と恐怖を感じる人ほど、その魅惑の虜になり、理性的というより感情的にリーダーを頼り、従うことになります。すなわち、独裁的で有害なリーダーを生み出しているのは、他でもない私たち自身でもあるのです。政治でも企業でも、それは同様です。

 

ドラッカーは、こう言いました。

「マネジメントは、一般教養(リベラルアーツ)である」

 リベラルアーツとは、文字通り、「人を自由にする学び」です。多くの人が「マネジメント」に関心を持ち、それを学ぶことで、多くの職場が笑顔と活気に溢れていきます。その結果、民主主義が守られ、自由で、健全に機能する社会が実現されていくはずです。

 ぜひ、皆さん自身が、「マネジメント」について学び、職場で「マネジメント」を実践してください。その小さな小さなチームでの活動が、またはプロジェクトで一緒に働く人との関わり方が、実は大きな「社会」を創っている大切な仕事なのです。

 

これからの時代に、民主主義をはぐくむ「マネジメント」を成功させるために、どのような条件が満たされる必要があるのでしょうか。「ティール組織」にも描かれている組織の進化形態と、ドラッカーのマネジメント理論、さらに私自身の経験や研究の結果を融合して、9つの条件を挙げてみました。

「民主主義をはぐくむマネジメント 9つの条件」

  1. 人生をかけて取り組む意義のある、「目的」「使命」を感じる仕事がある
  2. 経営に関する「情報」が社員にオープンに共有されている
  3. 意思決定の「権限と責任」が現場に委譲されている
  4. 人の「強み」を生産的に活かすことが奨励されている
  5. ありのままの自分で、率直に発言できる「心理的な安全性」がある
  6. 組織として「高い倫理基準」が共有され、守られている
  7. イノベーション起業家精神」を発揮しやすい職場環境がある
  8. 「管理とルール」は最小限で、且つシンプルである
  9. 上記の結果として、「利益率が高く顧客に支えられる事業」がある

 100人の組織であっても、2~3人の組織であっても、これらの条件を満たす「マネジメント」が求められています。2人、3人の小チームのマネジメントこそが大切だと言えるかもしれません。なぜなら、少数のチームのマネジメントがうまくいかず、チームがチームとして機能しなくなると、マネジメントする単位がどんどん大規模化され、徐々に個々人の「自由意思」「創造性」「強み」が活かされにくい職場環境になっていくからです。

 マネジメントは、誰もが身につけるべき教養です。個々のチームで、人がいきいきと働き、成果をあげられるマネジメントが実践されれば(実際に、そのような素晴らしいマネジャーはたくさんいます)、特定の役職者が多数の人員を一元的に「管理」する事態を避けられます。一人が大勢を一斉に管理するのは時代遅れであるだけでなく、権力が間違った使われ方をすると、それこそ職場における「全体主義」のリスクが上がります。だからこそ、いわば組織の末端の、小さいチームの「マネジメント」こそ大切なのです。

 「経営」「マネジメント」の健全な土壌が育っていない社会でいくら「革命」を起こしたり、革命的な大なたを振るったりしたとしても、幸福な社会は訪れません。健全な暮らしを具現化するための「マネジメント」がないからです。ドラッカーは「起業家社会」を予見した著書「Innovation and Entrepreneurship(イノベーション起業家精神)」でこのように語っています。

"We now know that “revolution” is not achievement and the new dawn. It results from senile decay, from the bankruptcy of ideas and institutions, from failure of self-renewal. "

「『革命』は何かを達成した証しでも、新しい時代の夜明けでもない。革命はシステムの老朽と腐敗、アイディアと組織の双方の破綻、そして自己刷新の失敗から起きた結果にすぎない。」

(英文:ドラッカー「Innovation and Entrepreneurship」, 訳:藤田勝利著「英語で読み解く ドラッカーイノベーション起業家精神』」)