うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

ショートさんのランドリー袋と、ペンタトニック・スケールと、【妄想-分裂ポジションから抑うつポジションへの移行では、主観的な「私」“I”が立ち現れる。】

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 ショートの方のランドリーバッグを、ご寄付で購入するので、シルクスクリーンをやれ(笑)と、親分からの指示でやってみましたが、ピンホールが酷かったので、原図を作り直してやり直します。

 

 今日は夜勤ですが、用事を済ませ、自閉症のショートの方が大好きな、ずいずいずっころ橋と、あんたがたどこさを、ギターで弾かせて頂いたら、皆さん盛り上がり、普段静かな方が踊っておられたのには、びっくりしました。ペンタトニック・スケールは、別名ジャパニーズ・ペンタトニック・スケールと言うって最近知ったので、弾いているポジションを改めて見たら、細いところは無視すれば、アコースティックギターで弾く、ブルースと変わらないですね。おさるのかご屋なんか、一瞬メジャーになるだけで、ほぼマイナーペンタで弾けます。

 加賀五彩と言うのがあり、こたらは色ですが、ペンタも中国の音階も、沖縄の音階も、五音階。割り切れる偶数よりも、割り切れない、奇数の方が、自分も魅力を感じます。関係ないかな?(笑)

 盛り上がった写真がないのが残念でした。

 

 当施設の、支援方法の柱の一つとして、妄想ー分裂ポジションから、どうやって抑うつポジションに持って行くか?というものがあります。本当の精神分析な意味ではない時もありますが、考え方の軸がないと、きちんとした考えができないので、この妄想ー分裂ポジションと抑うつポジションという言葉と概念は、現場では非常に応用が効きます。

 

3.妄想-分裂ポジション:対象としての自己

  ~妄想-分裂ポジションから抑うつポジションへの移行では、主観的な「私」“I”が立ち現れる。

 その移行は乳児の生物学的な発達によって起こり、投影同一化という心理的対人的過程に媒介される。抑うつポジションはより複雑な心理的な構造体をかたちづくる。

 そこでは、体験の新しい領域、新しい存在のありかたstate of beingが生成される。

 ~私が思うには、妄想-分裂ポジションと抑うつポジションというクラインの概念は、乳児において発達し終生持続する基本的な心理的な存在のありかたを精神分析的に理解するための重要な貢献である。

 だが不幸なことに、このアイデアクライン派の理論の全体と不可分なものとして扱われてきた。そのため、この概念についての理解は、米国と精神分析的思考をかたちづくる対話のなかに統合されていない。
 妄想-分裂ポジションは、死の本能が優勢な普遍的で正常な発達段階をあらわすものである、とクラインは提起した。

 それに対して、妄想-分裂ポジションが、乳児と母親の原始的な結びつきの早すぎる破壊に起因する崩壊現象である可能性を考慮するべきであろう。

 妄想-分裂ポジションをこの後者の視点で、すなわち、母性的な「抱える環境」(Winnicott,1960)の崩壊の結果として見るとき、妄想-分裂ポジションにまつわる恐怖の状態は死の本能への反応と理解する必要はない。むしろ、母親と乳児の原始的な対人的な絆の破壊として理解されよう。