うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

約30年振りの弾き語りと、【真理がどんなものであれ、禅とは身をもって体験することであり、知的作用や体系的な学説に訴えぬことである、と大拙は付け加えている。】


約30年ぶりに人前で弾き語りをする機会がありました(笑)
来年度は、しっかりした職員が入って下さる予定なので、アートと音楽活動に重きをおいて人生を〆させて頂こうと思っていて、今から少しずつ準備をしています。
 施設の初期は、自分みたいにヤクザでも相手できるくらいの勢いが必要だったので、自分の役割は、半分は終わったと思っていますし、自分は直球しか投げられないので(笑)、職員同士のイザコザなんかは、自分には言わないようにしている方が出てきたようなので、まあそれもありかな?とも思い、自分の役割を半分にして行こうと考えています。

 自分の曲は100曲以上ありますが、新たに今を表現したいので頑張って作って行きたいとも思っています。
吉田うたたで活動をやっていましたが、うたたは法人に盗られましたので(笑)、これからは、吉田二十三夜でやっていきます。

 

『日本の耳』は本当に面白い本で、非常に参考になる箇所が多く何度も同じ個所を読み直しています。鈴木大拙のことも出ていて、長いので割愛させて頂きますが、下記は福祉でも、本当に動かないで偉そうに机に座って(笑)電話だけで仕事している輩に聞かせてやりたい箇所もありました。(笑)



 下記は、福祉の現場でも言えることと思われますが、直感が本当に働くようになるには、大拙の言葉とその下に書かれたことに真剣に向き合わなければ、無理だと思われます。



『俳句は直感の芸術といわれる。それは吹き過ぎる一瞬の風をとらえるように、閃く直感を捉えるということだ。創造はすべて直感に始まるという理屈をこねずとも、これはその通りに受けとって間違あるまい。』



〜真理がどんなものであれ、禅とは身をもって体験することであり、知的作用や体系的な学説に訴えぬことである、と大拙は付け加えている。〜

 音楽もアートも福祉も現場でやってこそ、なんぼのもんだと思いますが、肩書や名誉、偉そうにしたい(笑)ことをしたい輩がいるので、それに対する怒りを自分はモチベーションにしている気もします(笑)
  アンチ・ロッカー気取りは一生続くと思われます(笑)

『すくれた心は、必ず自らを鍛える槌のあることを仕事の中に心得ているものだ。苦吟して二転三転するのは、むしろ望むところであったろう。こと音楽に限っても、音楽を体験的な対象と見出したかつての日本の音楽家達が、しかし決して独り言や神がかりに終わることがなかったのは、ほかでもなく、このきびしさを知る心にほかなるまい。』 



 きびしさを知る心がないと、何をしても上達は望めないし、いつも(せめて仕事中は)そのことを考え続けないと、よいアイディアも出て来ません。同じところをグルグル回って気が付けば、スタート地点に戻っていたということも沢山あります。



『日本の耳』より

〜俳句は直感の芸術といわれる。それは吹き過ぎる一瞬の風をとらえるように、閃く直感を捉えるということだ。創造はすべて直感に始まるという理屈をこねずとも、これはその通りに受けとって間違あるまい。しかし一瞬の閃きをとらえるには、一瞬の時が決すると考えたら嘘になろう。才があっても、「閃き」という風が吹いたら「俳句」という鈴が鳴るわけではないのである。立石寺で得た感動は、芭蕉にとって忘れ難いものではあったがまた難解であった。いかように表現してみても釈然とせぬまま温めていたものと思われる。「山寺や石にしみつく」ではどうも風景描写の域を出ない。そもそも「石」だけでは量感が乏しいし、「しみつく」といういいまわしは表面的且つ固定的である。そして「さびしさや岩にしみ込」とかえてみた・けれどもこれもやはりしっくりしない。「さびしさ」はまず主情的である。その上、「しみ込」という表現は、岩がまるで海面のようではあるまいか。たしかにあの蝉の声は耳を激しく打っていた。しかし一方、立石寺の自然は寂寞そのものである。この対立する実感をどうすることも出来ぬまま、第三の句に至るまで転々とする。
 定めし五七五という俳句の形式は、その簡潔さゆえに言葉に強度の要求をしてくる。上述の経過がそのきびしさを物語っているが、しかしこのきびさこそ、芭蕉が俳句に求めたものではなかったか。すくれた心は、必ず自らを鍛える槌のあることを仕事の中に心得ているものだ。苦吟して二転三転するのは、むしろ望むところであったろう。こと音楽に限っても、音楽を体験的な対象と見出したかつての日本の音楽家達が、しかし決して独り言や神がかりに終わることがなかったのは、ほかでもなく、このきびしさを知る心にほかなるまい。