うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

加藤先生の本が来た!


 今日は休みで、メインイベントは(笑)自分の受診でした。
議事録などができたので、夕方うたたね事務所に法人印を捺しに行ったら、加藤先生の本が届いていました。
 非常に分かり易くて、初学者にはもってこいだし、年季の入った支援者にも、もう一度原点を見つめ直す機会を与えてくれる本です。
 「はじめに」と「あとがき」を抜粋させて頂きました。
下記だけ読ませて頂いても、加藤先生のお人柄が分かるかと思います。
まるで、H,S,サリヴァンの様な方ですね!

 母親が自死して、阿倍野から堺に引っ越しした時の担任が、自分の靴がボロボロで、いじめには合わなかったのですが(恐らくサッカーが得意だったから)同級生に言われているのをしっていって?参観日に森山良子の「ボロシューズ」というフレーズが出て来る曲を流され、学校の先生と言うものすべてに嫌悪感を抱く様になり、中学校に上がった時に、音楽室の掃除をみんなで綺麗にしていたのに、重箱の隅をつつくようなことを何度も言ってきた先生の顔を持っていた雑巾で拭いたことがありました。その先生にこのことは一生忘れへん!と、恐ろしい程の形相で怒られましたが......。それが良い事なのか?悪い事なのか?の判断は皆さんにして頂くとして、ずっと嫌いだった先生でも、こんなに人に気配りできる人がいるんだとと、思わせてくれたのが、加藤先生でした。
 ノースカロライナでは、周囲がそうそうたる面子で、福祉職の人間なんか、佐々木正美先生も、日本の支援者は全然なっとらんみたいなことを、行く先々で言われていて、尚且つドクターストップがかかった身で行ったもので、肩身が非常に狭く、通訳の方にも最初邪険にされていましたが(笑)ギターがあって弾いたり、アート関係者だと分かると、みなさんやっと振り向いてくれるようになりました(笑)(人間ある程度の水準の取り柄があればいじめられないw)そんな中、最初から自分に気を配って下さっていたのが、加藤先生でした。
 何か立派な方だなと思っていたら、宇都宮大学からノースカロライナ大学に行っておられた方(今は国治研の視察研修を佐々木正美先生から受け継いだかたですがお名前が出て来ません........)と、親しそうに話されていたり、自分なんかほっといて、偉いさん達と沢山話をすればいいのにと思っていたことも思い出します。
 最後の日、佐々木正美先生と皆さんが個人的に写真を撮っていましたが、自分はアンチなので、誰が撮るか(笑)といきがっていたら、加藤先生が来て一緒に撮りましょうって.....。2回くらい断ったら、あなたと一緒に自分は撮りたいんです!って......。軟弱なんで、3人で並ばせて頂きましたが、加藤先生は気持ちを察して、、送ってくることはありませんでした。また、色々思い出させてくれました。

 ご自身では、非常に謙遜されていますが、彼は間違いなくAAA級の支援者です!

発達が気になる子のステキを伸ばす「ことばがけ 」 加藤 潔著

はじめに
「ことばがけ」―-よく使われる単語です。しかしながら、よく使われる単語だけに、人によってその意味するところが微妙に違ったり、あいまいだったりするような気がします。ある人は「話しことばでのアプローチ=ことがばけ」ととらえているかもしれません。ある人は「話ことばよりも視覚的手がかりのアプローチが重要だ」と考えているかもしれません。
 どちらがいいとか悪いとかということではなく、「ことばとは何か」を整理しておきましょう(次頁の表)。

 これらがすべて「ことば」です。この中で、一番伝わりやすい(気になる子たちが最もわかりやすい)コミュニケーション手段を採用することが「ステキを伸ばす『コトバがけ』になるのです。言い換えると、一番伝わりやすい(最もわかりやすい)コミュニケーション手段は、その子にとっての“母国語”と言えます。〝母国語”をベースに、墓のことばを覚え使えるようになっていくのでsづから、その子にとっての〝母国語“を見つけてあげることが大切です。けっして支援者や保護者にとっての〝母国語”ではありません。その子の側に立って考えてみましょう。だった、その〝母国語“を使える環境にないために苦労しているのですから。
 この本は、主に支援に携わっておられる方々へ向けた目線で書いているところが多いのですが、保護者の方が呼んでもヒントになることがたくさんあると思います。まず関心があるところから呼んでくださっても結構です。

 なお、この本では、「気になる子」を「発達障がいの診断があるなしにかかわらず、その香りを多く身にまとっている少数派に属するタイプの子」として話を進めていきます。文中では、「気になる子」「少数派」「発達障がい」「自閉症スペクトラム」という表現が出てきますが、どれもおなじような意味合いで使用しています。





あとがき

 拙書『発達が気になる子の「ステキ」を伸ばすかかわり方』の最後で、私はこう書きました。


 発達障がい支援業界には、たくさんの偉大な支援者の人たちがいます。すぐれた業績と卓越した力量でこの業界をリードしてくださっているその人たちは、間違いなくA級支援者だと言えます。私にはそんな業績も力量もなく、あがき、もがき、のたうちまわる毎日です。まさにB級の支援者に過ぎません。

 実は、B級といっていることすらおこがましいと気づき、こう書いたことを後悔していました。後悔しているのに、調子に乗って、また本を書いてしまいました。
 恥ずかしい限りですが、だれかがすこしだけ元気をもらえる本であったらいいなと思っています。重厚なことは何ひとつ書かれていませんが、そのくらいなら自分にでもできるかもしれないと思えることはたくさん書いたつもりです。

 私のような者に再びの機会を与えてくださった、明石書店の森本直樹様に子の場を借りて心から感謝申し上げます。ほんとうにありがとうございました。

 そして、この本をお読みいただいたみなさまに深く深く感謝いたします。ほんとうにありがとうございました。

  さて最後に……。

 対人支援をなりわいとする仕事、特に福祉・介護業界は、時に3Kと言われることがあります。

 「きつい」「きたない」「きけん」……
 「かえれない」「きびしい」「きゅうりょうがやすい」……
 「かっこわるい」「くさい」「きゅうかがない」……

 何をKとするかはさまざまです。

 3Kと言われるなら、私たちの3Kをつくればいい。

「感謝される仕事である」
「感動する仕事である」
「家族が誇れる仕事である」

 感謝されることに感謝しましょう。

 感動の時間を見逃さないようにしましょう。
そしてその感性を失わないようにしましょう。


 うまくいかないことばかりかもしれないけれど、あなたの家族はあなたの仕事に誇りを持っているはず。だから、自分への誇りを失わないようにしましょう。

 それが私たちの3K。

 2017年4月
札幌市自閉症自立支援センターゆい   加藤 潔