うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

内在化された対象?と、同じ犬でも大違い(笑)と、【ペリー(Perry,B)らは、脳は“使うほどよくなる(use-dependent)”と表現している。】


 大阪から戻って直ぐに夜勤がありました。
大阪の風景は、自分の中に内在化されていて、象徴としてあります。この象徴というのも、精神分析的発達理論では重要なワードの一つです。それがあるから、自分が大阪にいなくても大阪を感じられる、それは母親がいなくても、母親を感じられることと同じで、ウィニコットの言う、移行対象・移行現象ですね。

 大阪もどんどん進化して行きます。
来月は、東京に行く用事があるので、夜の空いた時間に、今日開店の銀座sixに行ってみたいなと思っていますが、時間があるでしょうか?



 ひーひー王子がレゲェ状態になって来ていたので(笑)散髪に行ったようです(笑)

 横から見た所です。

 後ろから見たら、カンガルーさんみたいですね(笑)


 大阪の家にいたチワワとは大違い(笑)ですね。
でも、短毛になったので、近づいたかも?です!(笑)




 明けで、少しだけ事務仕事的なことをしたり、車を修理に出したりしていたら、あっという間に一日が終わってしまいました.....。が、本は少しだけですが、しつこく(笑)読みました!アップは大阪で読んだ箇所です。
 本当に勉強になります。


 下記は、正常な発達では、きちんとした象徴化が出来ますが、そうでない発達は象徴化されないなら、それに代わる物を自分で作りださないといけないので儀式や常同行為が必要になるということですね。


『こうした活動の不変性、再現性、あるいは、強迫性は非常に明瞭であって、発達初期にトラウマがあったのではないかと考えさせる。おそらくそれは、現在と過去の出来事を消化し、表象し、象徴化する方法を見いだす正常な能力の発達や獲得を阻害したであろう。儀式は、消化されていないもの、もっと正確にいうと、消化できないもの、代謝できないものを表わしているのだろう。』


 下記は、偏った発達(トラウマになるような)が繰り返されると、脳にも影響が出るという事でしょうか?第4の障がいというくくりを虐待で作られると杉山先生が本に書いたことを思い出しました。
 この章も勉強になり、参考になる箇所が沢山あります。
 固着点を探し出すという行為が、早道なのでしょうか?

『行為主体である感覚(sense of agency)を何度も経験する中で熟成されてくる。そして存在感がまた、健康な有能感を育むのである。乳幼児期にトラウマ経験が繰り返されると深刻な事態になる。というのは、それを補償するような経験がほとんどないに等しいので、それが乳幼児の世界観全体を単に情緒的に“彩る”以上の影響を及ぼす。乳幼児期には脳も刺激に反応して急速に発達する。もしも生存に関わる脳の領域が過剰に刺激されるなら、しだいにより小さい刺激で生命維持反応が発生するようになるだろう。脳の特定領域のみが活性化されるならば、他の領域の発達は抑制されるだろう。』




第7章 自閉症とトラウマ
自閉性トラウマ後発達障害(APTDD:Autistic Post Traumatic   Developmental Disorder)
スーザン・リード
PTSDの症状
その出来事を繰り返し再体験する

 PTSDの子どもたちと臨床的に関わっていくと、彼らが繰り返す遊びの中にトラウマとなった出来事が何度も浸入的に現れることが確かめられる。しかし、自閉症の子どもの場合は、特定の遊びの繰り返しよりも特定の言葉の繰り返しや儀式的行動が見られる。これらは診断指標にもなっている(たとえば、本章で述べるジョーのケースのように)。私はこうした繰り返し行動は同じ源泉から生じているのではないかと考える。すなわち、乳幼児期に起こったトラウマ化された出来事が再現し浸入してくるのである。こうした活動の不変性、再現性、あるいは、強迫性は非常に明瞭であって、発達初期にトラウマがあったのではないかと考えさせる。おそらくそれは、現在と過去の出来事を消化し、表象し、象徴化する方法を見いだす正常な能力の発達や獲得を阻害したであろう。儀式は、消化されていないもの、もっと正確にいうと、消化できないもの、代謝できないものを表わしているのだろう。〜




◆乳幼児期におけるトラウマの影響
  乳幼児にとってトラウマになる事態は、年長児が経験するような単なる“出来事”ではない。つまり、それまでずっと保護され、生命が維持されてきた背景があって、そのうえで、一度だけ保護したりすることが失敗したという経験ではない。トラウマになる出来事は、それが何歳のときに起こったかによって、かなり異なった影響を及ぼす。正常な発達過程では、誕生時から成人するまでの間に、自分という感覚が自然に形成されていく。この発達に沿うかたちで、はじめは、“もう一人の人(another)”が意識され、その後“他者(others)”が意識されるようになる。この能力によって健康な愛着の発達が促進され、自信も強くなる。また同時に、さまざまなことを識別する能力も向上する。ここで述べているようなトラウマを受けた子どもにおいては、正常な個体化がまだ始まったばかりである。乳幼児は自分がそういう人間であるということを発見するうえで、ケアしてくれる重要な他者に完全に依存している。この存在感は、自分が他者にインパクトを及ぼしているということ、つまり、行為主体である感覚(sense of agency)を何度も経験する中で熟成されてくる。そして存在感がまた、健康な有能感を育むのである。乳幼児期にトラウマ経験が繰り返されると深刻な事態になる。というのは、それを補償するような経験がほとんどないに等しいので、それが乳幼児の世界観全体を単に情緒的に“彩る”以上の影響を及ぼす。乳幼児期には脳も刺激に反応して急速に発達する。もしも生存に関わる脳の領域が過剰に刺激されるなら、しだいにより小さい刺激で生命維持反応が発生するようになるだろう。脳の特定領域のみが活性化されるならば、他の領域の発達は抑制されるだろう。ペリー(Perry,B)らは、脳は“使うほどよくなる(use-dependent)”と表現している。したがって、どれほど早期にトラウマが生じたかによって、患者の臨床像が異なってくることは明らかである。ごく早期のトラウマの影響は、素因としての神経学的損傷の影響と区別することが難しい。
 成人はすべて、危険を知覚したときの情緒的・神経学的反応の潜在的範囲をもっている。それは乳幼児期から発達してくるもので“凍りつき”や“闘争か逃走か(fight-flight)”などの変化を含んでいる。乳幼児は脅威や危険を察知しても“闘う”ことも“逃げる”こともできない。そこで、より原初的で極端な生存維持反応である凍りつきメカニズムが発動するのだ。トラウマを受ける時点で、乳幼児がどの程度まで成熟と個体化を遂げているかが特に重要であることは明らかである。乳幼児の神経学的ないし身体的未熟さは非常に重要だが、トラウマの衝撃がその後の発達に影響する程度に関与するほかの要因もある。すなわち、トラウマの深刻さや慢性化の程度、子どもの気質、さらに、保護を与えてくれ、情緒的反応性も高い大人やきょうだいが近くにいるかどうかといった要因も重要である。