うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

稲刈りと、第13章 狼の時刻


 ひーひー王子との散歩道の田んぼの稲刈りが始まりました。
他の田んぼも、少し前から始まっていますね。

 夕方は大分涼しくなり、秋の気配も感じられますが、日中はまだまだ暑そうですね.....。

 昨日、大家さんから京都のお土産でもらっていた、ゆばちりめんを頂きました!
何もつけなくても山椒がいい塩梅で効いていて美味しかったです。
 京土産を頂くと、個人的には気持ちが引き締まっていいですね!


 

今日も『からだの一日』からのアップです。
先程、大阪の母親から梨が着いたと電話があり、先日大阪で会った時の事や、昔の話をしていたら下記の箇所を思い出しました。加齢には勝てないのでしょうか?イチロー選手みたいな人もいますので、自分も仕事を、無茶をしないで長続きできるようにやっていきたいなと思いましたが、中々難しそうですね!頭は別として(笑)身体は丈夫に産んでくれたり、育ててくれたこと、感謝しています。


第13章 狼の時刻
 午前二時。明かりを消してからずいぶん経つ。それなのに、あなたは何事かつぶやき、寝返りを打ち、眠りの神モルペウスのいない夜の闇を一寸刻みに進む。こんな時間にいったいどこの誰が起きているだろう。トラック運転手、油井の労働者、病院の医師、パイロット、航空管制官、パン屋、音楽家、深夜のパーティーからの帰り客、そして途方もない数の高齢者くらいのものか。
 老化は睡眠も概日リズムも妨げる。ウィリアム・デメントとメアリー・カースカドンが六五〜八八歳までの健康な男女の睡眠を調べたところ、彼らの大半が頻繁に「マイクロ覚醒」−マクロ睡眠の正反対の現象―を経験することを発見した。こうした短い覚醒は数秒しか続かないが、それが一晩で二〇〇〜一〇〇〇回起きて深い睡眠を阻害するのだ。じつは深い睡眠が得られなくなるのは中年期から始まっている。三六〜五〇歳の人では、睡眠時間のうち深い睡眠と呼べるものは四パーセントに満たず、それは成人初期のおよそ五分の一にしかならない。
 さらに悪いことに、老化によって私たちの概日リズムの振幅と安定性に狂いが生じる。高齢者では、メラトニンコルチゾールなどのホルモンのピークがそれほど高くなく、最下点もそれほど低くないという証拠がある。高齢になると、極端なヒバリ型リズムになる人は多い。たとえば体温が夜明けよりかなり前に最低レベルに落ちるために、寝るのも目を覚ますのも若い人よりずっと早いのだ。
 概日リズムを研究する生物学者はいまだに、何がこれらの変化を起こしているのか把握しようと試みている段階だ。それは眼に起きる年齢変化―たとえば、水晶体が黄色く着色し概日リズムを正確に設定するための光成分を遮蔽するー、あるいはマスタークロックである視交叉上核(SCN)の変化に一部関連しているのかもしれない。正常な加齢ではSCNの大きさも細胞数も変わらないことを科学者は知っている。しかし、新しい研究の中に少なくとも一つ、SCNの細胞機能は加齢によって低下することを示す。ヴァージニア大学ジーン・ブロックらによる成果がある。とりわけ、体中の組織内の時計を同調させる能力に翳りが見えるのである。
 加齢が体内の時計遺伝子に与える影響を探るため、チームは点滅するルシフェラーゼ遺伝子をもつよう遺伝子組み換えされた高齢のラットを使って研究した。ルシフェラーゼ遺伝子とは標的遺伝子の発現リズムに合わせて「点滅する」遺伝子である。研究の結果、ラットのSCNの細胞は正常なリズムを発生するが、末梢組織の細胞の一部ではリズムの位相が進んだり、リズムそのものが消滅したりしていた。これらの細胞のリズムは化学物質を与えると回復したことから、チームは問題が末梢時計にあるのではなく、SCNが適切な信号を贈れなくなったことにあると推測した。ということは、たくさんの高齢者が真夜中に薄暗いキッチンをうろついているのは、「おじいさんの古時計」と微小な末梢時計との間のコミニュケーション不足が原因なのかも知れない。〜

〜私たちの体内時計には、光同様、闇も不可欠である。二〇〇五年、ヴァンダービルト大学の科学者たちが、光を絶え間なく浴びるとSCNのニューロン発火が脱調することを立証した。日没後に電灯などをつけることで、私たちはそれと知らずに自分の生物時計をリセットしているのだ。一〇〇ルクスほどの弱い光(オフィスや居間の明るさくらい)ですら私たちのリズムの位相に影響を与える。それに先立ってチャールズ・ツアイスラーのチームが発見していたのは、生物学的な夜が始まったばかりの数時間は、私たちの概日時計がとりわけ脆弱である、ということだった。夕方の遅い時間に光を浴びると、位相が遅れるため、体内時計は日の出が実際より遅かったかのように振る舞う。早朝に光を浴びると、位相が反対に進むから、実際より日の出が早かったかのように振る舞う。夜間に光を浴びた場合にはメラトニンの分泌が抑制される。夜中にわずかの時間でも光を浴びると、メラトニン生成に必要な酵素の活動が低下するからである。〜

〜あなたは、ついに眠りに落ちたかもしれない。時刻は午前三時と四時のあいだ、夜間労働者のミス、自動車やトラック事故、鬱血性心不全胃潰瘍、乳幼児の突然死症候群、骨破壊、片頭痛、喘息発作がピークになる時間帯である。これから数時間のうちに、理由の如何にかかわらず死亡率がピークになる時間がやってくる。これにはおそらく血圧の上昇、起床を予期してすでに始まっているコチゾールレベルの上昇が関連しているのだろう。一日の終わりではなく始まりに死ぬことが多々あるというのは不思議な巡り合わせだ。まるでそれは死が終わりではないと言っているかのようだ。しかし、私たちの体はそうできている。
 古来から「子どもがうまれ病人が死ぬ」と言われるこの狼の時刻は、体温が最下点を打ち、恐怖や後悔の念、心労が重なって心が萎える時刻でもある。「魂の中の闇夜では、いつだって時刻は午前三時だ」とF・スコット・フィッツジェラレドは書いた。眠りが心地よく深くあるべきこのときにまだ起きている人は、日中なら忙しさにかまけて思い出すこともなかった雑事に頭を悩ませる。言い損ねた言葉、報われることのなかった愛、膨れあがる債務、怒涛のごとく過ぎ去っていく人生、迫りくる老いを悔やむのだ。〜



※早く起きる習慣の人には、目覚めが良く朝から活動的な人が多くいます。そして夕方以降はペースが落ちて、夜の付き合いが苦手で、早い時間に寝つき良く眠ってしまいます。 
このような早寝早起きのタイプを、「朝型」と言います。朝早くから元気で、日暮れとともに静かになるところから、「ヒバリ型」とも呼ばれています。

一方、朝は遅い時刻に目が覚めてなかなか布団から出られず、午前中はエンジンがかからない人がいます。しかし、午後からは調子が良くなってきて、夜には絶好調となるため、床に就くのも遅い時間になってしまいます。 
このような宵っ張りの朝寝坊タイプを、「夜型」と言います。こちらはヒバリとの対比から、「フクロウ型」とも呼ばれています。