うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

牡丹の花と、睡眠と、8,償い


ホームセンターに用事で行ったら、見事な牡丹の花が咲いていました!
こんな立派なものは買えませんが、

 小さい牡丹を買ってもらいました。(必死でお願いして(笑))
明日にでも一輪咲きそうです!
 安いだけあって、葉がしょぼいので、きちんと咲くか心配しています。



 利用者さん達の、夜間支援をさせて頂いていると、睡眠の大切さを痛感します。
 睡眠時無呼吸がある方の睡眠中の支援を、睡眠のパターンを探り当てて、90分間隔なのか、それに+何分なのか? −何分なのか?ステージごとの間隔は?など考えさせていただきながら、昨晩は添い寝させていただきましたが、一回くらいでは分かりません。
 以前入所されていた方は、夜尿が激しい方で、オシメが付けられないとのことで引き継がせて頂きましたが、最初の下り坂(レムからノンレムに移る丁度その時くらいか?)の中の15分から20分まで(入眠されてから)の間に、オシメを着けさせて頂ければ、オシメを外す確率がすくなっかったり、それに体位変換と気道確保で朝まで、良眠していただけたりしたこともありましたので、今回も頑張ってみようと思っていますが、前回は毎日、約一年間、明けのない夜勤をしていましたので、様子が手に取るように分かりましたが、週一回でできるでしょうか?他の職員さんからも情報を頂こうと思って居ます。


『クライン入門』も後一章と解題だけとなりましたが、その前に『償い』をまた少し長いですが、アップさせて頂きます。

8,償い
 乳児が、抑うつ的態勢に入ると、自分が母親を破壊してしまったという感情にまっこうから直面することになるが、この感情は万能感に根ざしたものである。すると彼に罪悪感や母を失ってしまったことからくる絶望が働いて、外的にも内的にも母親を再びとり戻そうとする。そして彼女を復活させ、再び作り出したいという願望が生まれる。これと同じような償いreparationの願望は、外的な対象にせよ内的な対象にせよ、他の愛情対象をめぐってもまた生ずるのもである。償いたいという衝動は、統合をさらに一段階すすめる。愛情と増悪との葛藤がいっそうはっきりしてくるが、愛情は、破壊性を支配し統合するにあたっても、またすでに与えてしまった傷を修復しもと通りにするにあたっても、ともに働いている。それは、内的・外的な良い対象を回復させたいという願望であるとともに、そうする能力でもある。そしてまた、この良い対象は、自我がもろもろの葛藤や困難をのりこえてなお愛情や関係性を維持していくための能力の基礎となるものである。それはまた、創造的な諸活動の基礎となるものでもある。創造活動というものは、乳児が自分の失われた幸福、失われた内的諸対象、および失われた内的世界の調和を復活し、再び創り出したいという願望に根ざしているものである。
 償いをする幻想や償いのための行動は、抑うつ的態勢の不安を解決する。抑うつ的不安は鋭く、強いものであるが、それは対象の喪失と復活を繰り返し経験することによって、やわらげていく。母親が目の前からいなくなることは、死んだこととして感じられるのであるが、その後で、母親が再びあらわれてくること、および乳児がその周囲の環境から愛情や世話を受けつづけることによって、乳児は自分の外的な対象には回復する力があるのだということがわかるようになる。またさらに、彼が幻想の中でそれらの外的諸対象に加える攻撃が万能的な影響力をもっていると感じておびえることも少なくなる。彼自身が成長すること、およびそれに加えて、彼が対象との関係で成し遂げる修復は、自分自身の愛情がもつ力に対する信頼感を増大させる。それはまた自分が内的対象を回復し、たとえ外的な対象によっては愛情を剥奪されたような状況にあるときですら、内的対象を良いものとして保持する能力に対する自信を増す。このことは、さらに彼が剥奪に直面しても、なお憎悪に圧倒されてしまわずにいられる能力をたかめる。自分の愛情には自分の憎悪が破壊してしまったものを回復させるだけの力があるのだという確信がたかまるので、彼自身の憎悪もまた、脅威的なものではなくなっていく。喪失と回復は、部分的には憎悪による破壊、および愛情を介した再創造として感じられるものなのである。しかし、それらの喪失と回復の体験を繰り返すことを経て、良い対象がだんだんに自我の中によりよく同化されていく。なぜならば自我が内的に対象を回復させ、再創造すれば、それだけ対象はますます自我のものになり、また自我によって同化されることが可能なものになって、自我の成長を助けるからである。こういうわけで喪の過程を介して、自我が豊かになっていくのである。このような情緒的変化とともに、一方で現実の外界で活動をするにあっての熟練度や能力が大きくなっていく。そして、それが自我の償いをするための能力について、くり返し自信を与えることになる。償いをしたいという衝動が優勢な場合には、現実検討能力が増大する。というのは、乳児は自分の幻想が外的対象に対してどのような影響を与えるかを、心配や不安をもって見すえるからである。乳児の償いの重要な部分のひとつは、対象に対する万能感に根ざした支配omnipotent control, of his objectを捨て去って、対象をありのままに受け入れることを学ぶということである。〜




 支援にも凄く役立つ箇所が沢山ありますので、その方々にあった支援を皆さんと考えていけたらと思っています。