うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

心理学の研究結果、6割以上が再現不可能 検証調査とジョン・ロンスン 「サイコパス・テストへの奇妙なこたえ」

月末・月初・理事会(明日です!)・急な会議で書類作成の合間、いつもの如くネットサーフィンしていたらこんな記事が出ていました。

心理学の研究結果、6割以上が再現不可能 検証調査

【AFP=時事】人がどのように行動したり思考したりするかに関する科学的研究は、外部専門家らによる研究結果の再現が不可能なものが多いとの研究報告が27日、発表された。心理学研究の信頼性に関する新たな疑問を浮上させる結果だという。 科学者270人からなる研究チームは、2008年に米国の主要査読学術誌3誌に発表された心理学と社会科学の研究論文100件について、その結果の再現を試みた。

 米科学誌サイエンス(Science)に発表された調査結果によると、元の研究論文と同じ結果が得られたのは、全体の39%にすぎなかったという。

 調査対象論文の研究テーマの範囲は、人々の社会生活や他者との交流から、知覚、意識、記憶などに関する研究までに及ぶものだった。

 サイエンス誌の編集主任を務める心理学者のギルバート・チン(Gilbert Chin)氏は「今回のいささか落胆させられる結果については、各学説の妥当性や虚偽性に直接言及するものではないことに留意する必要がある」と話す。しかし、その一方で「今回の結果が実際に示しているのは、原著論文の実験結果の多くに関して、それほど信頼を置かないようにするべきということだ」とも指摘した。

 論文共同執筆者の米バージニア大学(University of Virginia)のブライアン・ノセック(Brian Nosek)氏によると、科学者らが常に自らに問いかける必要があることを、今回の研究は示しているという。

 ノセック氏は、記者会見で「科学的な主張が信用できるものとなる根拠は、それを生み出した人の地位や権威ではない」と述べ、「科学的主張の信頼性は、その主張の根拠となる証拠の再現性に部分的に依存している」と語った。

 問題が生じる恐れがあるのは、科学者らが「有意」と考えられるもののみを含めるために自説に都合の良いデータだけを選び出す場合や、研究規模が非常に小さいために偽陰性偽陽性が発生する場合などだ。

 ノセック氏によると、科学者らは自身の研究成果を主要学術誌に定期的に発表する必要に迫られており、このプロセスが実態の歪曲(わいきょく)につながる可能性があるという。

「研究していることすべてが発表に至るわけではない。新規性があり、肯定的で、整然とした結果が査読を通過する可能性が高く、これは、自説にそぐわない否定的な結果や研究を除外するという発表の偏向につながる恐れがある」とノセック氏は説明。そして「これが大規模に行われると、発表される文献が実態より見栄えの良いものになる可能性がある」と続けた。【翻訳編集】 AFPBB News最終更新:8月28日(金)18時42分

 


 そもそも、人間を一括りにするのに無理があるような気がしますが.....。でも39%は確率が高いのでは?
 障がいをお持ちの方の支援も、同じ自閉症の方でも十人十色で、例えば視覚的優位があり、それが絵であったり、写真であったり、文字であったりしても、アプローチの方法が違うので、全て同じわけにはいきませんし、日によっても、日内によってもアプローチの方法を変えないといけない時が多々あるので、同じ障がい、症状の方でも、(勿論同じ方でも)その方々と同じ時間(特性を肌で感じて)を沢山過ごさせて頂かないと、本当にその方に合った支援は、無理だと思われます。

 机上の理論なんて、少し専門書を読むだけで作れますし、それだけで支援されていて、同じ失敗を繰り返し、その方に合った支援が出来ないと、利用者さんが悪いと決めてかかられる方も沢山見ています(笑)
 真剣に現場で働いている支援者には、笑い話の様に感じますし、見栄えだけの良いサマリーの方が、現場を知らない方々には受けが良いのが現実です.......。耳触りの良いことばかりご家族に話す職員が受けが良いように......。

 皮肉にも、そのニュースの横にTEDが出ていました。
ジョン・ロンスン 「サイコパス・テストへの奇妙なこたえ」
http://headlines.yahoo.co.jp/ted?a=20150812-00001544-ted
アドレスは上記ですが、翻訳もありましたので、最初の方だけアップさせて頂きます。こちらも考えさせられる動画でした。

翻訳
私は友人の家にいました 彼女の本棚には DSMマニュアルがあります これは精神障害を診断する マニュアルで あらゆる精神障害が 載っています 1950年代には 薄っぺらな冊子でしたが その後 どんどん どんどん 厚くなり 今では886ページもあります 現在374種類の 精神障害を掲載しています自分に精神障害があるか考えながら パラパラとめくっていくと 12種類あることが わかりました (笑) まず 全般性不安障害です これは予想通りでした そして悪夢障害 ― これは追いかけられる夢や ダメ人間と言われる夢を 繰り返し見る障害です 私は夢でいつも 誰かに追いかけられて 「ダメ人間」と罵られます (笑) 親子関係の問題も抱えています これは両親のせいでしょう (笑) 冗談です いや本当です いや冗談です 仮病もあります 仮病と全般性不安障害を 両方もっているのは かなり珍しいと思います だって 仮病を使うと 不安になるのですからDSMを読みながら 自分は想像以上に おかしいのかと考えたり ― 訓練されたプロ以外 自分自身を診断するのは よくないと思ったり ― あるいは精神科医は 普通の行動を精神障害と 名づける奇妙な欲求が あるのだと考えたりしました どれが正しいかは わかりませんが 少し興味がわいてきました だから精神医学に 批判的な人に話を聞こうと 考えたのです それで結局は「サイエントロジー」信者とランチすることになりました (笑)その人の名はブライアン ― サイエントロジストの精鋭 チームを率いて 精神医学を片っ端から 叩き潰そうとしています チームの名前はCCHRです 私はこう尋ねました 「精神医学は ― いかがわしい疑似科学だと 証明できるかい?」 彼のこたえは 「ああ 証明できるよ」 「どうやって?」 「トニーに会えばいい」 「トニーって 誰?」 「トニーはブロードムアにいる」 ブロードムア病院のことです かつてブロードムア刑事犯精神病院と 呼ばれた所で 連続殺人犯や 自分を抑えられない人が 送られます トニーが何をしたのか ブライアンにたずねると 「大したことじゃない 「誰かを殴ったか何かした後 ― 狂ったふりをして 刑務所送りに なるのを逃れようとしたんだ ただ上手くやりすぎて ブロードムアに収監された 彼が正気とは 誰も信じないだろう トニーに会いにブロードムアへ 行ってみるかい?」 「ぜひ」と私は答えましたブロードムア行きの 列車に乗りましたが ケンプトンパークの辺りで あくびが止まらなくなりました 犬は不安な時に あくびをしますが それと同じです 目的地に着き たくさんのゲートを通って 健康管理センターに行きました ここで患者と面会するのです あのハンプトン・インを巨大にした感じです〰



現在はDSM-5(R)でしたか?

自分は難しい事は分からないので、こちらだけ読ませて頂きましたが、大変勉強になりました!是非、次回のうたたね蔵書に欲しい一冊ですので、親分に直訴しようと思って居ます(笑)他にも皆さんに読んでほしい本が沢山ありますが......。