うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

行動障害をお持ちの方の支援と、蓮の葉と、サリヴァンより


 昨夜、久し振りに新規で行動障害をお持ちの方の支援に入らせて頂きました。彼はうたたねは2回目ですが、今回は長丁場でしたので、スケジュールから始めました。
 まずは、彼の中にあるスケジュールを書いて頂き(彼は結構文章が書けますので)、次に支援者が実際に行われるスケジュールを書いて、お互いの心の中に落とし込めるよう、2人で読み上げながら何度も繰り返しましたら、彼の中のスケジュールにも変化が生じて来て、お母さんが直ぐに来ると思って居たのが、明日の夕方に来ると言うまで落とし込めました。
 行動障害をお持ちの方は、睡眠が適切でない方が多いので、寝付くまで気が抜けません、心理学的(オペラント型学習を出来る様に持って行ったり)なアプローチや物理的(指圧やマッサージ)なアプローチを駆使して、入眠まで持って行かせて頂きました。
 彼は自閉の方ですが、幸いな事に体に触れる事には拒否が無かったので、物理的なアプローチに効果がありました。
 集団生活では、家庭と同じ様にはいかないので、パニックになったりされますが、パニックになった時に抱きしめさせて頂くと、パニックになっている時間が短く済んで予後が非常に良かったです。
 肥満傾向にあり、睡眠時無呼吸もあったので、昨日、復習させて頂いたように、レム睡眠時に体位変換や気道確保させて頂き、7時間くらい(ご家庭では午前3時に起床されて困っているとのことでしたが)眠られ
起床時はすっきりされていました。
 この支援を最低でも毎週させて頂けると、今までのうたたねの前例から見ると2〜3か月位で完全にオペラント化出来、利用者さんにも利益があると思われますが、皆さんそれぞれに事情があり、中々スムーズに事が運びませんね!
 何名かはオペラント化させて頂き、食事の離席も、入床もスムーズになった方が居られます。


 先程、買い物に行ったスーパーで蓮の葉が、お盆用品のコーナーに並んでいました。
 来年は和紙に蓮の葉の押し花?をおしゃれに張って作ってみようと親分と話し合いました。

サリヴァンも少しずつですが、何とか読ませて頂いています。
中井久夫先生の本や、前に読んだサリヴァンの本にも出て来た事が又、出ていて自分の中でも印象的で、勉強になった箇所を、時々アップさせて頂きたいと思って居ます。


『精神医学的面接』精神医学的面接の基礎概念 5,精神医学的面接におけるコミュニケーションはすぐれて音声的である
 精神医学的面接についての私の定義はまず、「精神医学的面接とはすぐれて音声的(ヴォーカル)なコミュニケーションの場である」と述べる。「もっぱら言語的(ヴァーバル)なコミュニケーションの場だ」と述べていないのに注目してほしい。精神科医をはじめとする面接者のところに来た者が、かりに「いったい事実はどうなのだ」「どれが作り話だ」「はっきり言え」と強制されるとしよう(「精神医学ではこういう訊問をするのだ」という噂がうんざりするほど聞こえてくるのはいったいどうしたことだ)あるいは、事実をきちんと確定する目的で反対訊問までやるとしよう。こういうことをすれば、相手の人間の事で無意味でない事をちょっとでも知るために何十何百時間も費やしてやり続けなければならないだろう。ところが、である。問答の非言語的と世間ではいうが実は音声的な局面をじゅうぶんに考えにいれておりさえすれば、そう、一時間半から六時間くらいもかけて本気で話し合えば、たいていの人の場合には、おおよそのかたちの定式くらいは出来る。ほんとうのところだ。(付け足しておこう。ぶっとうし六時間ではない。もっともやったことが私にはあるがー)。イントネーション、話す速さ、あることばにくるとつかえることなどには話し手(の意図)を裏切って、(そのこころの)秘密を明かすという面があるだろう? これに非常に注意をしていると得るところがあるはずだ。こういう因子は、音声的コミュニケーションを研究している者ならすぐにわかる。話す単語のいみだけに注意していてもしかたがない。
それよりも、今言ったことがのほうが、サインとしては、つまり意味のリトマス試験紙としては、重要だ。これを耳ざとく捉えることができてはじめて、精神医学的面接に人生の何割かを割いても惜しくはないというものだ。(サリヴァン


 本当に重要視しないといけないのは『音声的』と言うのは、自分を考えてもそうですねとしか言いようがありませんね!人間、隠し事をしていて突っ込まれると、口ごもってしまいます(笑)ヤフーオークションで落とした千円のお茶碗がばれたときだって......。(笑)
 そんなレベルの話ではありませんが、障がいをお持ちの方々の支援にも役立ちます。