うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

アールブリュット・フォーラム


 先日、滋賀県で行われた、アールブリュット・フォーラムに参加させて頂きました。


 講演を聴かせて頂いていた席の横で、剪紙?切り紙?をされている青年がいましたので、ご本人の承諾を得て、写真を撮らせて頂きました。
 アールブリュット・フォーラムが終わってから、隣の会場の展示を見せて頂き、彼が作家さんだと分かりました。
 大阪の方だとかで、大阪人としては、誇らしく思いました。
下絵なしです!


 特別講演では、渥美にお呼びさせて頂いた、田島征三さんと、洋画家の野見山暁冶さんとのトークセッションがありました。

 最初はどうなるかと、ヒヤヒヤなキャスティングだと思いましたが、征三さんが上手く場を作られ、上手く進行され、事なきを(笑)得ましたが、出だしはスリリングでした。

 反面、征三さんらしくないなと思って居ましたが、後半は、征三さん本来の発言がみられ、ほっとしました。
 事例報告で発表された、富山県の方が、東三河とゆかりの深い(征三さんとも人人展で関係の深い)中村正義氏の話をされると、野見山氏にも思い出があった様で、ジャコメッティの作品が欲しいと、訪ねてきたとの逸話(地元では言えませんが....。)も披露してくださいました。
 丁度、その夜Eテレ日曜美術館で(再放送でしたが)野見山氏の放送があり、ホテルで観させていただきました。
 講演で、野見山氏が『絵描きは苦しみの中で作品を作っているが、作品を見たり、買ったりされる方々には、自分の感性で良い悪いを感じてほしい』と言われていたのが印象的でした。



 交流会では、何人かが作品を持ってこられ、写真の方は、福井県の特別支援学校の教師の方で、生徒さんの作品を持ってこられており、この方の作品は、no-ma美術館での展示が決まっているとのことでした。

 
作品も個体毎に、仕掛けがどこかにあり素敵でしたが、その過程である設計図に皆さんの注目が集まっていました。

 交流会には、かわら美術館の今泉さんのお名前もありましたが、ご多忙だったのか、欠席でした。こういう場でも、意見の交換がしたかったですね。



 懇親会では、同じ愛知県の法人ポパイさんの代表・山口さんと、岡山県から来られた方、滋賀県の職員の方とじっくりお話が出来、沢山勉強させて頂きました。
 滋賀県としては、大学における学芸員養成のカリキュラムの中に、アールブリュットを入れる様、国に訴えているとの事でした。(オフレコでしたっけ?職員の方は、大分お酒が入っていましたが....。)

 実は、当法人と滋賀県との関係は長く、スイス・ローザンヌにあるアールブリュット美術館の館長が滋賀県に来られた時には、辻勇二さんの作品を滋賀県までお持ちさせて頂き、その場に親分と居させていただきましたし、安倍総理(前回の)が首相官邸を初めて一般に開放した時(障がいをお持ちの方々が始めてと言うのも素敵でしたが!)スイスに行く前の作品と共に、辻勇二さんの付き添いで首相官邸に行かせて頂いたり、親分が、辻さんの事を紹介させて頂いた文章を書かせて頂いたりと、思い起こせば色々な関わりがありました。
 しかし、親分はアトリエ・カーグのあり方を悩み続けて、一歩も進めずにいたので、今回の交流会・懇親会に無理やり連れて行きましたが、色々な方の事例などに接した事で、思うところがあった様です。

 長い物に巻かれたくない!それが当法人の理念でもありますので、親分の態度は、当法人としては間違いではありませんので、カーグの作家さん達が安売りされることの無い様、大事にしていきたいと考えています。


 no-maさんの学芸員さんを上手く使って展示をやっていけば良いと、損保ジャパンの方の発言には、ある方向性が見えたような気がしましたが。