うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

強い人と弱い人

 二十歳位に、京都の河原町丸太町下がるくらいにあった、ヨルダン社で見つけた、スイスの心理学者、ポール・トゥルニエの著書『強い人と弱い人』を読みました。
 工房をやっていた時に、若いスタッフが持って帰ったきり、却って来ませんでしたが......(笑)

 福祉の業界だけではないでしょうが、その著書に有った様に『弱い人は、だめだと分かっていても、悪い方向へ行ってしまう』と言うくだりは、未だに覚えていて、その様な状況を見る機会もあります。(自分もそうですが!)

 その著書の最初のところに、ジャン・ド・ルージュンの次の言葉が引用されています。「もし私の隣人が、私より強いならば、私はその人を怖れる。もしその人が、私より弱いならば、私はその人を軽蔑する。もし私とその人が同じであれば、私は詭計(きけい。策略)に訴える」と言うくだりもありましたが、言い得ていますね!

 「人間に対する尊敬、弱い人への保護、慈善と神による救いの必要性を、現代は、国家の崇拝、生存競争の中での弱い人への圧迫、人間の偉大さへの信頼、『進歩と力の梯子を絶え間なく昇ること』で置きかえているのである。弱い人と強い人の問題が今日、非常に激化しているのはこのためである。私たちは、強い人にへつらい、弱い人をさげすむ間違った原理の中に生活している。この原理は、強い人が弱い人に勝つということの中に救いがあるということを信じるように働きかけ、人間の恐ろしい不幸を否定し、強い人がとる危険な反応によって強い人が力づけられ、かえって弱い人を宿命的な弱い反応に陥れるのである」
 ネットでその著書について出ていないか、少し調べてみました。

 




 自分の思いを上手く伝えるにはどうしたらよいのか? 最近特に悩みます。剣があるのか? 誤解も多く感じています。
 ムカついたら、文章にも言葉にも勢いが出てしまうので、とは分かっているのですが、中々直りませんね......。


 ポール・トゥルニエ『生の冒険』ヨルダン社より

「わたしたちの人生を通して、失敗の体験、その苦難の歩みこそが、その人を最も深く、真実に教育する。失敗を経験して初めて、人は人間とは何者かがよくわかるようになる。はじめ、自分の失敗に辱められ、人は傷つき、またいらだつことだろう。しかし、しだいに、その人は失敗の価値がわかるようになる。失敗こそは最大の教師である。失敗から学んだことが、やがて他には替え難い宝となることに、人は気づくであろう」

 自分を慰めてみました(笑)


 アトリエ・カーグと、すろーじゃむの合同展の準備が着々と進んでいます。
 3月に豊橋商工信用組合・田原支店であります!