うたた ka-gu’s diary

障がいをお持ちの方の、生活と余暇支援を行っている・NPO法人うたたのブログです

伝えられる事・伝えられない事


 2回の台風の影響で、借家横の柿の木は葉も実も沢山落ちてしまいました。
 日中は、まだ暑いですが、柿の木だけを見ていると、晩秋の感があります。又、大きな台風が来ているので、心配ですね。

 伝えられる事・伝えられない事は、非常に大切で、切実な問題です。
例えば、当施設の、ご利用者さんは、排泄困難な方が多く、小さなサインや、体を触らせて頂いて頂いた時、見せて頂いたときに小さな変化でも、それを感じることが非常に大変重要なことになります。
 排便等、腹部を優しくマッサージをさせて頂きながら、便の位置を確認し、力が抜けた時に少しずつ下行結腸の方に寄せさせていく。
 摘便は福祉職では出来なくなってしまいましたので、マッサージと腹圧だけで、ご自宅でも下剤を使わなくても排便が出来る様になられた利用者さんもおられます。
 その方は、オシメをされていても、夜尿が酷かったですが、ノンレム・レムの特性を生かし夜間、排尿をトイレで促すようにさせていただくと、少しずつですが、ご自身でトイレに座られ、夜尿が激減しています。

 食事も離席が多く、就寝時も落ち着かず、バタバタされていましたが、こちらは、声掛けと体に優しく触れさせていただき、オペラント化し、声掛けだけでも落ち着かれるようになられています。
 
 他の方でも、身体に障がいをお持ちの方に多い、痰が詰まって就寝時呼吸が苦しくなりやすい方も吸引(当施設は看護師の配置がないので出来ません)しなくても、体位変換を工夫するだけで、呼吸が楽になり、良眠出来る事もあります。
 きちんとした睡眠が取れないと(特に睡眠時無呼吸がある方)糖尿病になる可能性があり、向精神薬を服用されておられる方には、処方の制限にもなったり、肺炎にもなられたりするので、体位変換による、気道確保も重要な事項の一つです。
 肺炎予防には、毎食後の口腔ケアも、重要な支援です。
 

 口頭では、上記のような事を言えば良いのですが、真剣にご利用者さん達に向かわないと、中々難しい事です。
 
 排泄や呼吸等の生理的なことだけでなく、メンタル部分の事も、支援における全てのことは、五感を駆使しないと本当の支援は出来ないと思っていますし、島精機製作所の島社長の言われるように、五感を駆使しないと何も生まれないと思われます。
 五感を使えば、利用者さん方が自然に答えを出してくださいます。
 
 言葉にできないことの方が、本当に大事なことが多いと改めて実感するこの頃です。