『性格を変えます』と言うお題で、九雀師匠からメルマガが来ましたのでアップさせて頂きます。
又々、色々考えさせられました。
九雀です。春間近ですね。
前回のメルマガで例としてお名前を出させて頂いた市川團十郎丈がお亡くなりになりました。
数々の舞台を拝見して学ばせて頂きました。
ご冥福をお祈り致します。
前回は「落語は自分の言葉で喋る」。
よって口調を変えるには「普段の口調から変える必要がある」というお話でした。
今日の議題は「では、その普段の口調を変えるにはどうするか」ということです。
その人の口調・物の言い方には、その人の個性が表れます。
そして言葉から受ける印象は概ねその人の性格と一致します。
「この人は優しい」とか「きつい性格やなぁ」とか感じたりします。
それは高座の喋りでも同様です。
お客様が落語家の喋りを見て感じられるその落語家の印象。それは概ね当たっています。
現に、私が高座で何一つ理論・理屈を言わなかった高座でも、あとのアンケートには
「九雀さんは理論的(好意的)」「お前の高座は理屈っぽい(批判的)」に書かれていて、それは当たってるんですよ。
ですから口調を変えようと思えば、それの源となる「自身の性格を変えないといけない」と言うことになります。
自己分析では、私の場合「話の隅々までお客様にわかってほしい」というところがあります。
それは、よく言えば「親切」。悪く言えば「押しつけがましい」ということです。
さらには全ての登場人物に灯りを当てる、全ての台詞を聞き取ってもらいたい、ということにもなります。
昂じて「この噺を聞いて頂くための予備知識を全てお伝えします」と、どんどんくどくなります。
そして、それは全て口調に出てくるわけです。
本当のことを言えば、やってるこちらもしんどいんですよ、これは。
間もなく34年の噺家生活。
ここらで少し楽に噺をやらせて頂きましょう。
陰の薄い登場人物があってもよろしい。
古い言葉も言い換えずにいきましょう。
ギャグはわかる人にだけ「くすっ」と笑って頂きましょう。
予備知識はご自分で学んで頂きましょう。
と、そんな性格にならないといけないと考える如月の頃です。できるのか。
さて、近々の自主公演は
大阪では豊中市岡町の「いきなり(^o^)九雀の日」2/22(金)
「深山隠れ」と「目指せ!落語作家」のネタおろし二本立て。
京都は三条寺町西入るの「仄明るい落語会」3/15(金)
これは江戸時代の寄席の明るさ(暗さ)で楽しんで頂く落語会。
お囃子・美希さんが舞台で弾き・唄いするのも恒例にて好評です。
小さな会場ですので限定25人。
ご予約をお願いします。
06-6844-2730または kujaku@sky.sannet.ne.jpまで。
お待ちしています。
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「桂 九雀」の名前にて。<ホームページ>
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